ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語/84日ぶりに映画館へ | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。




ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語

84日ぶりに映画館へ
監督:グレタ・ガーウィグさん
出演:シアーシャ・ローナンさん、他



3月の後半に「ハーレイ・クイン」を観てから84日ぶりに映画館に行きました〜。映画館に行かなくなると映画を観なくなるというか…家で映画を観る集中力を持ち合わせていないことがわかりまして、ほんっとにぜんぜん映画を観てなかったのでまじで久々に映画を浴びたなぁという感じでしたね。安定の貸切状態で鑑賞。まだまだ映画館は厳しい経営が続きそうだなぁ…なんて思いながら。

てなわけで、グレタ・ガーウィグ監督、シアーシャ・ローナン主演という「レディ・バード」コンビでの新作「ストーリー・オブ・マイライフ わたしの若草物語」を観てきました。


約3ヶ月ぶりの映画館ということで感受性ガバガバ状態だったとは思いますが、これがほんとに素晴らしくて超感動しました。オープニングのシアーシャ・ローナンの疾走シーン、あの横移動をスクリーンで観た段階で「あぁやっぱ映画館っていいなぁ」と映画館で映画を観るということ自体に感動したなぁ。映画館最高だね〜。

若草物語を今グレタ・ガーウィグがどう映画化してどう結論づけるのか見る前からすげぇ気になってたけど、もとの作品をリスペクトしつつ映画内の主人公もリスペクトするという、2つの相反する結論を見事に共存させるラストになってて確かにこれは今、若草物語をグレタ・ガーウィグがやるということの意味があったんだなとほんとに感じました。現実と物語、どちらをも否定せず尊重し愛を持って描く、でもちょっと苦い。この絶妙なバランス感は素晴らしいものがありました。

「物語を語ること」についての映画に収れんさせたのもほんとに好きなところで、周りの見る幸せ、時代による幸せとかじゃなく、今自分は何をしたいのか、その信念を悩み苦しみながらも持ち続け、ラストシーンで製本された本を手にした彼女の姿にはめちゃくちゃグッときました。てか製本シーンはほんとにすごいロマンチックだったし興奮しました。ほんと丁寧に一冊の本が出来上がることそれ自体を見せてくれるんだけどあれほんとにクライマックスですよね。愛とリスペクトをこれでもかと感じました。


あとはなんと言っても女優陣、特に4姉妹の描かれ方はとんでもなく愛おしくてね…あのわちゃわちゃ感にはてぇてぇ指数が振り切れました。一生見ていられる。こちらに原作の知識があることは置いといても4人の描き分けも見事で、そこからさらに格カップリングごとの微妙なニュアンスの違いとかもたまらんもんがあります。てぇてぇ。

割と与えられた要素の処理の仕方として完璧なんじゃないかと思う映画でした。グレタ・ガーウィグとシアーシャ・ローナンでまたしばらく映画撮り続けて欲しいな。