【恋愛映画を観よう その2】「ある日どこかで」(1980年) | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。

 

 

わたくしそーす太郎がそろそろ恋愛映画と向き合おうという忘れたころにやってきた企画であります。

なぜこんな企画を、なんてことと第1回の記事はこちらです。ぜひ。 → 『 【恋愛映画を観よう その1】「ベストフレンズ・ウエディング」(1997年) 』

 

てなわけでおもしろい恋愛映画を観たのでその第2回として今回は「ある日どこかで」の感想です。

 

 

 

 

 

そーす太郎の恋愛映画を観ようシリーズ その2

「ある日どこかで」(1980年)

 

愛は時空を超える

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監督: ジュノー・シュウォークさん

脚本: リチャード・マシスンさん

原作: リチャード・マシスンさん

出演: クリストファー・リーヴさん、ジェーン・シーモアさん、他

上映時間: 103分

お話: 写真の中の人に惚れます

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ずっと観たかったけど観てなかったシリーズだった「ある日どこかで」がAmazonプライムビデオに落ちてたので観てみたのですが、これがめちゃくちゃに切なくて、そしてものすごくおもしろいSFラブストーリーだったのです(つД`)ノ

 

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お話は、、母校で初演を迎えていた新進の劇作家リチャードのもとへ現れた老婦人は、金時計を手渡すと“帰ってきて”という言葉を残し去っていく。数年後、再び母校を訪れたリチャードはその町のホテルで一枚の肖像画に心を奪われる。そこに描かれた美女エリーズは、かつての老婦人の若き日の姿だった。日増しに膨れ上がる“彼女”への想いに苦しむリチャードは、ついに時間の壁を越えエリーズと出会う……。という感じ。

 

この映画で一番新鮮でおもしろかったのは、タイムスリップの方法なんですよね。その方法とは、とにかく「信じる」ということ!身なりからなにから周りの環境をタイムスリップしたい当時の環境にして、ホテルに閉じこもりとにかく念じる、信じる。これでなんとタイムスリップしちゃうんですよ。まじ?って感じでしょうが、ここに何とも言えない説得力があって、しかも最後にとあることで現代に帰ってきた主人公を見て我々が「ほんとにこの人はタイムスリップしてたのだろうか?」「ただの妄想だったのでは?」なんていう余白まで残すことができてて、とても個人的に好きな設定でした。美しい、時空を超えた恋愛映画にも見えるし、ちょっとサイコなやばいやつの話にも見える。大好物。最後は完全にホラーですしね。でもとても感動的という。絶妙なバランスの映画でした。

 

 

そして最もグッときたのが、主人公が一目惚れしちゃうこの写真ですね。タイムスリップして、この写真が撮られた瞬間に立ち会うんですが、なんとこの笑顔はそこに立ち会わせた主人公に向けられたものだったんですよね。何十年もの時間を経て、自分に向けられた笑顔に、未来の自分が恋をしちゃうという。確かにこれは恋しちゃうかもというとてつもない説得力がこの写真にはあって、ものすごく感動しました。

 

 

とにかくこの2人が最高でしたね。もうほんとに見てて微笑ましい恋愛描写の数々。今の時代にはこういう恋愛が足りないのではないか…。デートは馬車やボート、海辺で芸術の話ですよ。これですよこれ。なんと美しい。お互いが惹かれあう演出も素晴らしいの一言。これはもう運命の人だわと、なぜ彼・彼女が惹かれあうのかを着実に確かな演出で見せていく。素晴らしい映画でした。

 

この男は最終的におっちょこちょいでこっちに帰ってきちゃってもう会えなくなりショックで絶望しちゃうんだけど、あの世で結ばれるんですけど、なんというかね、俺はこんなに人を愛したことがあるだろうか?と思いましたね。たった1枚の写真で運命を感じて、気合で時空を超えて、死んでもなお彼女を思っているわけですよ。ほんとに今まで適当な恋愛しかしてないわたくしは、「いや、こんなに狂ったようにひとを愛せないわ」とちょっと思いつつも、この彼の姿がとてもうらやましくてね(つД`)ノ

 

これを見て、ちょっと前に付き合ってたある彼女との顛末を思い出したんですよ。彼女はまぁ同い年だったんですけど彼女には一回り上の元彼がいましてね。もうほんとにその元彼が彼女大好き大好きお化けでとにかく束縛と嫉妬がめちゃくちゃ酷かったらしいのですわ。でまぁ僕と付き合ってたわけですが、まぁいろいろあって最終的にその元彼にまた彼女を持っていかれましたねぇ…。なんというかそこで思ったんですよ、こういう熱意というか、悪く言えば執着心なのかもしれないけど、受け取り方によっては愛ともとれてさ、それって僕に一番足りないものというか、今までお付き合いを何人かとさせてもらいましたが、まったくそういう感情にならなくてね…。その彼女を持って行った元彼に「ふざけんなよこらーー」という感情もあったんだけど、なんかその元彼のあまりの熱意に(アウトないきすぎたところもあるけど)、でも「うらやましいなぁ」という感情もあってね…。これは持っていかれて当たり前だったのかなぁなんて思ったりね。まぁだからといってどうこうなった問題かどうかはわからないんだけど、なんかそんなことを思い出したのでありました。

 

てなわけで、「ある日どこかで」でした。

お前は、時空を超えるほど誰かを愛しているか?と言われているような気がしたのでした。

時空が超えるほど、恋したい!