LOGAN/ローガン
最後に守りたかったもの
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監督: ジェームズ・マンゴールドさん
脚本: スコット・フランクさん、ジェームズ・マンゴールドさん、マイケル・グリーンさん
出演: ヒュー・ジャックマンさん、パトリック・スチュアワートさん、ダフネ・キーンちゃん、他
上映時間: 138分
お話: ローガンさんが命がけで少女を守ります。
好き度: ★★★★☆ 4.0/5.0点
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ヒュー・ジャックマンのX-MENシリーズ引退作、「LOGAN/ローガン」を観てきました。まぁなんといってもこの予告を観てからというものの、みなさんこれは絶対に観なければと思ったのではないでしょうか。
今年のベスト予告のひとつですね…
映画がはじまってからおわるまでとにかくみんながみんなぐったりしてる感がとてもよかったというか、特にヒュー・ジャックマンとパトリック・スチュワートの長年の精神疲労が蓄積しまくって、しかもいろいろあって生き残ってしまった感というかね、とにかくくすんだ感じがとてもよかったですね。もうヒュー・ジャックマンに関してはほんとにベストアクトだと思いましたし、心底かっこいいとやっと思えました。これまでの歴史とか時間をほんとひしひしと感じて、ほんとに今までお疲れ様でした、と。全編そんな感じなんでもうずっとウルウルでした(つД`)ノ
アクションに関してはほんとシリーズ最高レベルのものでした。R指定に思い切って振ったのがほんとに大成功だと思います。とにかく痛そう。いや今までも絶対痛かったはずなんですよね。あんなかぎ爪(T▽T;)でも、今回のしっかりとしたバイオレンス描写は物語のテーマとぴったりマッチしてましたし、絶対にこのようなバイオレス描写、痛みがしっかり伝わる描写は必要不可欠でしたね。そういえば「SAMURAI」でも治癒能力が弱くなるという設定がありましたね。たぶんこのローガンはSAMURAIでやりたかったけど失敗してたものをブラッシュアップして最高の形で出直し成功という、マンゴールド監督のリベンジでもあったのかなぁなんて思って、だって同じ治癒能力が弱っているローガンなのにぜんぜん切実さが違いますよね。同じ監督作で同じ材料でここまで違うものがつくれるものかと。
この3人のロードムービーとしても素晴らしかったですね。とにかくこの少女、ダフネ・キーンちゃんが素晴らしすぎます。なんたってかわいいし、凛としたたたずまいもとても良かったです。パトリック・スチュワートにしてみれば最後の生徒なんだなぁというかんじにも見えて、そこで最後に押してる教科は「シェーン」ですよ。ここで「シェーン」きたかと。最高でした。パトリック・スチュワートはほんと全部みててつらかったなぁ。。でもそんなところに訪れる束の間の笑えるシーンなんかがあって、なんかとてつもなくそんな瞬間が愛おしくて、切なくて、パトリック・スチュワートにもほんとお疲れ様と言いたいですね…。
ダフネちゃんとヒュー・ジャックマンの関係性が少しずつ変化していく過程がほんとにね、泣けて泣けてしょうがなかったです。とにかくこの映画の名シーンはほんとにさりげなくなんだけど、ダフネちゃんがヒュー・ジャックマンの手を握るシーンがあってね(つД`)ノもうあれダメでした号泣(つД`)ノ泣かせよう~~とかそういうシーンじゃないしほんとしれっとした演出なんだけど、もうボロボロ泣いてしまいました。
2人の目指すエデンがコミック由来のものだったという設定もめちゃくちゃアツかったです。こういうフィクションがフィクションという枠を超えて現実の人々を動かすという描写に最近ほんと弱い。しかも今回はそれが子供たちですよ。そしてその中の人であるヒュー・ジャックマンが最後の最後にその子供たちを守ろうと決意し、まさに死の覚悟を決めるという…。そして戦う相手はクローンの若き日の自分というのもね、まさにウルヴァリン役と決着をつけたヒュー・ジャックマン自身とも重なり、、さらにヒュー・ジャックマンが駆け抜けてきたX-MENシリーズもっと言うとアメコミ映画も、この映画のように新たな世代へと受け継がれていくんだなぁと、まぁ最後の最後まで涙涙でした。(つД`)ノ
X-MENシリーズでは個人的には突出して一番好きな映画になりました。とにかくお疲れ様でした。これに尽きる。ありがとうヒュー・ジャックマン!!