「寄生獣」「超能力研究部の3人」を観た。 | そーす太郎の映画感想文

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しれっとネタバレしたりするんで気をつけてください。






寄生獣
12月8日(月) 21:15~ TOHOシネマズ六本木




好き度: ★★★☆☆ /5点




「人間一種のみを食べる行為は慎ましいではないか。」




「寄生獣」、僕まったくの原作未見なんですよ~。なんで、単純に山崎貴監督がやらかしてるのを茶化しに行こうくらいの気持ちで行ったんですが、これがけっこうおもしろかったんですよ!

パラサイトが右手に寄生。ミギーさん。


僕、ほんと原作知らないんで、原作知らない派から言うと、単純にお話がおもしろかったです。このミギーというキャラクターがまず魅力的でした。山崎貴の嫌いなところの大きな要素が説明ゼリフ多いっていうのがあったんですが、今回はミギーさんというキャラクターによってそこが解消されてて笑いましたw このミギーさんの人間的感情がなく正論をぶちかますカンジのマインドがすげぇおもしろくて、僕が連想したのは、まどマギのキューベーだったりしました。でもそんなミギーが染谷君と合体することで、ミギーはだんだんと人間的感情を持ち始め、逆に染谷くんはどんどん人間的感情を失っていくというのもおもしろかったです。

あと、バイオレント表現もすごく頑張ってたと思います!ここはぜひ映画秘宝の山崎貴監督のインタビューを読んでいただきたいんですが、この秘宝インタビューの山崎貴監督にすっげぇ好感を持ちましたよ。すげぇいいプロレスをしつつ、ほんとは自分の作品を客観的に見れてる人なのかも…とちょっと思ったりもしたり。ちょっと血の気が少ないかもなぁっていうのもありましたが、ちゃんと切り株やってる!って感じだし、けっこう想像以上に人がばさばさ死ぬし、死体作りも頑張ってて、とても好印象でした!

東出君ってでかいな!と改めて思わされたり


このクライマックスの東出君の暴れっぷりがとてもよかったです。染谷君が悲鳴の方に向かい、惨劇を目にし、カメラが向くと…死体だらけ!っていうシーンはとってもよかったです。あそこがこの映画のベストシーンかなぁ、興奮しました。あと、あれですね隣のビルからミギーを弓にして仕留めるというのもすっげぇ最高でした!これ原作にないらしいですね、ケレン味たっぷりでサイコー!と思いましたよ。

橋本愛、かわいかったなぁ~


とりあえず、後篇がすげぇ楽しみなカンジでしたよ!それまでに原作読んじゃおうかなぁなんて思ってるんですが、読まずに行くのもいいかなぁ。 あと、とにかく、原作が読みたい!と心底思いましたね。

妊娠してどんどん人間性が出てきた深津さんはどうなるのか、後篇の予告で橋本愛がセックスしてた?とか、染谷くんはどうなっちゃうんだろうとか、あの政治家パートちゃんとあと2時間でまとめられるのか?とか、いろいろと楽しみです。

深津ちゃん、どうなちゃうのかしら。



というわけで、寄生獣。原作未読の僕ですが、楽しく見れましたよ!


おわり







超能力研究部の3人
12月10日(木) 18:00~ ユナイテッドシネマズ豊洲




好き度: ★★★☆☆ /5点



虚が実を越え、実が虚を越えている瞬間のスリリングさ



超能力研究部の3人、山下監督最新作ということで観てきましたが、すげぇトリッキーな映画で、おもしろかったです!

まさかのフェイクドキュメンタリーでした!




ぜんぜん知識なく観に行ったのですげぇびっくりしたんですが、この映画「超能力研究部の3人」という映画を撮影するという乃木坂ちゃんたちを追うドキュメンタリー、と思いきやそのドキュメンタリーもフェイクになってて「映画を撮ってるところを撮ってる、ところを撮ってる」という3重構造になっておりました。トリッキーなことするなぁ~。

すげぇヒリヒリします



ただ、普通のフェイクドキュメンタリーではないんですよねこれ。時々、フェイクなはずなのにこれは現実なのか…?と思う瞬間が何度も訪れるんですよね。特にやっぱり山下監督が地獄のような演技指導をするヤンキーとの言い合いシーンの撮影シーンは、ほんっとにキツかった!!

ドキュメンタリー用のカメラはガンガン映画撮影用カメラの導線に入ってきてるし、明らかにフェイクなんだけど、ぜんぜんフェイクだとは思えない!!グイグイと山下監督の鬼演出で追い詰められていく乃木坂のまなつちゃん。この追い込まれシーンとかは、なんかアイドルというものの構造自体にグイグイ入っていく構造にも見えて、ほんとにスリリングなんですよね。

フェイクドキュメンタリーなんだけど、虚が実を越えてきてる感じがすごくゾクゾクしました。

すごくしぜん



だから、この映画、どこまでがガチでどこまでが演出なのかわからないんですよ。でもたぶん全部演出なんですよ。そのはずなんだけど、明らかにこれはガチだろっていうところがいくつもあって、これ映画秘宝で森さんも書いてましたが、企画もののAVにすごいありそうな構造だなぁと思いました。

ものすごく生々しいし、山下監督のドSっぷりもほんとすごかったです。

でも、うまくいってるところはうまくいってるんだけど、ちょっとバランス的に明らかな作り物感が満載な乃木坂マネージャーと山下監督との戦いシーンはちょっともうちょっとリアルなバランスでまとめてほしかったかも…。まぁでもあそこがあるから正直安心できるっていうのもあるんですよねw あぁ作り物作り物っていうw

ラストショットもすげぇ良かった!



とにかく、すげぇ変な映画だし一見の価値はありますよ!

想像以上に実験的で尖った映画でした!!



おわり

















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