現代気功(以下 氣幸)とは、
『共感覚による内部表現の書き換え』
です。
今回は、『ゴール(施術後の状態)』について、書きたいと思います。
その前に、
『ホメオスタシス(恒常性維持機能)』って知っていますか?
私たちが意識しなくても、外部や内部の変化に対して、
私たちの身体を一定の範囲内に留めておく生体機能のことです。
ホメオスタシスを構成する3大システムは、「自律神経」、「内分泌」、「免疫」
といわれています。
例えば、体温の調整機能などが、わかりやすいと思います。
寒い時に体を震わせて体温をあげたり、暑い時に汗をかいて体温を下げたりして、
体温を36.5℃前後に保っているのもホメオスタシスになります。
悪い方にも、良い方にも振れることなく、ある一定範囲に留めていますね。
生体活動が常に快適であるように保っている機能こそホメオスタシスです。
実は、
『ホメオスタシスは情報空間にもある』んです。
どういうことでしょうか。
例えば、学校での数学のテストを思い出してみてください。
自分の普段の点数が60点前後だったとします。
ある時、テストでたまたま90点をとりました。
周りの先生や同級生からは、驚きとともに「頑張ったな」、「すごいね」とか、
悪友からは、「なんかやったのか」とかいろいろいわれるでしょう。
自分でも、まんざらでもない良い気分です。
でも、情報空間にある自分の心は、コンフォートゾーン(自分として快適なポジション)に
いないために、「これは自分らしくない」と思ってしまっています。
すると、次のテストで、30点をとったりして、また、平均点が60点になるように
無意識に調整されてしまいます。
まさに、自分が潜在意識下で快適にいるように、ホメオスタシス機能が働いたといえます。
僕はゴルフをやります。ゴルフでは、ラウンドあたりの打数が100を切ることが、
初心者から中級者になったというステータスです。
ゴルフをやる方ならよくご存じだと思いますが、
今日は凄く調子がよくって、あと数ホール、いつものようにプレイすれば、100を切れる
というところまで来ると、急に乱調になって、終わってみれば、101だったりします。
これも、情報空間におけるコンフォートゾーンが100オーバーであるため、いざ、100を切れそう
になると、自分の心の中で、「これは自分らしくない」といったホメオスタシス機能が
働いて、結果、潜在意識下で自分が快適な打数に落ち着くことになります。
このように、情報空間にもホメオスタシスがあるんです。
だとすると、氣幸を使って、クライアントの(情報空間にある)内部表現を
書き換えようとしたら、何が起きるでしょうか?
クライアントのホメオスタシスとの勝負になると想像できませんか?
そうなんです。
クライアントのホメオスタシスに勝たないと、ホメオスタシス機能によって、
せっかく氣幸施術(以下ヒーリング)をしても、施術前の状態に戻ってしまうんです。
例えば、腰が痛いクライアントに、ヒーリングを行って、腰の情報を書き換えた。
書き換えた直後は痛みがなくなっていたけど、しばらくしたら、痛みが戻ってきた。
なんてことは、ホメオスタシスに負けてしまったってことです。
じゃあ、どうすれば、ホメオスタシスに勝てるでしょうか?
それこそが、ゴール(施術後の状態)です。
今のクライアントのコンフォートゾーンをゴールのコンフォートゾーンに
書き換えて、強く設定しなおせばいいんです。
(これを場を移動させるといいます)
では、場を移動させるために、どうゴールをイメージするのか?
それは、
I × V = R
です。
I: Imagination (頭の中のゴールのイメージ)
ヒーリング後にクライアントがどう幸せになっているか
※必ずしも視覚的に見える必要はありません
V:Vividness (臨場感の強さ)
イメージした際に五感を通じて感じる感覚
イメージしたものがそうなったときの体感や感情の強さ
R:Reality (施術後の状態)
実現したいゴールの世界
つまり、ゴール(施術後の状態)のイメージを明確に持って、そうなったときの感情
を強烈に感じることができれば、クライアントの新たなコンフォートゾーンを
強く設定するように、書き換えることができるんです。
すると、クライアントの無意識下では、ゴール(施術後の状態)と現実とを
一致させるために、創造的無意識(無意識がゴールの実現に向かて活躍する)が働く
ことになります。
すると、今度は、ホメオスタシスがゴールのコンフォートゾーンを維持するように
なるんです。