フィギュアスケート女子金メダル最有力ののワリエワにドーピング違反の疑いあり、
北京五輪の個人戦に出場できるかいまだに分かりません。
14日午後(北京時間)、スポーツ仲裁裁判所(CAS)の裁定がなされます。
ワリエワは団体戦に出場しています。
そのあとに、禁止薬物の検出が判明したと言われています。
コロナなどで遅れたともいわれるが、なぜそのタイミングなのかも疑問です。
追記:「12月25日の検体が2月8日に結果が出る、つまり6週間かかるというのは異常な遅さ」だそうです。
「新型コロナウイルスの影響で分析作業が遅れた」とは信じられません。
個人戦に出場にできない場合、団体戦の結果は変わるのでしょうか。
ロシアが1位で、日本は3位。ロシアが失格なら、日本は繰り上がります。
フィギュアスケート団体は、まだ表彰式は行われていません。
結果が同じでも、変わっても、複雑な思いは残ると思います。
順位があがるから嬉しいかというと、そうでもなさそうです。
2008年北京五輪の陸上男子400メートルリレーで、ジャマイカの失格により、日本は
銅から銀に繰り上がりました。リレーメンバーの朝原さんは
「私たちの記憶の中では当時の感動や評価、順位が事実。一つ上がっていいじゃないか
というものでもない」と語っていました。
このときは、年数が経ってからの繰り上げでした。
昨年12月に採取された検体から、持久力向上の効果があるとされる禁止薬物トリメタジジンが検出されたと判明したのは、団体戦金メダル獲得後の8日だった。
ロシア反ドーピング機関(RUSADA)から即時の暫定資格停止処分を受けながら、ワリエワ側が異議を申し立て、翌9日にRUSADAが処分を解除。それを不服とし、国際オリンピック委員会(IOC)と世界反ドーピング機関(WADA)がCASに提訴した。CASが14日午後に発表する裁定は15日からの個人種目の出場可否に限ったものといい、団体戦の順位は後日となる見通しだ。
団体戦のフリーの演技の後、ワリエワは息切れしているような、苦しそうな様子でした。
今回ほどじゃないけど、以前にも、演技後しんどそうだなと思ったことがあったのです。
滑り切るのが相当難しいプログラムなんだなと…。
15歳のワリエワが自らドーピングしたとは考えられないから、
出場できないとしたら可哀想だし、演技は見たい気持ちはあります。
でも、アメリカのフィギュアスケーターのリッポンの発言を読んで、出場すべきではないのかなとも思います。
「陽性反応は陽性反応です。今陰性になっても、パフォーマンス向上のドラッグが過程で使われたことは消せない。ひどく不名誉だ。こんなことになる必要はなかった。彼女は子どもなんです」
ドラッグによって負荷のかかる練習ができるとか、練習の質が上がるとすると、
試合で陰性でも、パフォーマンスにはドラッグの影響があるということですよね。
トリメタジジンは、心臓の働きを助ける薬で、ロシアでは簡単に手に入るとか。
心臓の薬であるトリメタジジンを、本来の目的とは違う、パフォーマンス向上のために使用したのでしょう。
追記:トリメタジジンは競技力向上効果があって、15歳という若い年齢ではとくに効果があるそうです。
ワリエワはどんな薬か知ることもなく、服用していたのだと思います。
他の選手との公平性に欠けるのも問題ですが、
ワリエワの健康にとって良くないです。
何も知らない選手の健康を犠牲にしていますよね。
ロシアはスポーツの結果で生活が変わります。
なので、生活が裕福になったり、選手にメリットは大きいですが、
健康を害するという結果にもつながりかねません。
個人戦に出られなくなったら、たぶん残念な気持ちになります。
でも、出場できたとしても、いつもと同じように見られないと思うのです。
素晴らしい演技でも、ドーピングのことが頭を過ってしまいます。
ワリエワ以外のロシア選手の演技も、同じ薬を飲まされているのかなとか。
同じチームの中で、ワリエワだけが薬を与えられていたとは、
考えられません。
たまたまワリエワが検査で引っかかっただけかなと思うのです。
ワリエワは優勝候補で、ロシアの選手だから特に狙われているはずです。
個人の問題ではなく、ロシア国家の問題ですよね。
五輪にロシアとしては出場できないのに、個人としては出場できます。
中途半端な状態だから、いつまでも同じ問題がおきてしまいそうです。
明日どんな判定が出るのか、複雑な気持で待つことになります。