アイスダンスの格付け 平昌五輪 テサモエ vs パパシゼ | スケートのことなど…

スケートのことなど…

主にフィギュアスケートについて思うことを書いていきます

NHK杯のジャッジは、かなだい > ココ組の序列をつけました。

素人目には大差はないと感じた演技ですが、
思った以上の得点差。

 

ココ組がレベルを取れなかったのは、

私には分からないので置いとくとして、
PCSで完全にかなだいが上の判定でした。

これを覆すのは難しいと思います。

 

平昌五輪の前、パパシゼ>テサモエの格付け

されました。

GPSからその傾向はありましたが、直接対決のGPF.。

どちらも素晴らし演技だったのですが、
PCSで完全にパパシゼ優位の判定がされました。

 

アイスダンスは、シングルやペアよりも、

大きなミスが出にくいですよね。

特に、実力差がない場合、テクニカルでは

差がつきにくいです。

PCSで格付けされたら、勝つのは簡単ではありません。

 

そもそも、完全にパパシゼ>テサモエ判定するほど、

実力差があるのでしょうか?

演技の出来によって順位が入れ替わったり、
ジャッジによってバラけて当然だと思うのです。

でも、五輪前に、完全にパパシゼが勝つ流れが

作られてしまいました。

 

平昌五輪では、SD(ショートダンス)でパパダキスの衣装トラブルがありました。

大きなミスなく滑り切りましたが、
前半は、その影響が出ていたと思います。

アイスダンスを普段見ない人には気づかないレベルですが、

ツイヅルがかなり危うかったです。

 

テサモエは、会心の演技をしました。

得点はテサモエ(83.67点)>パパシゼ(81.93点)だったものの、

印象よりはるかに僅差でした。

逆転可能な点差で、パパシゼ>テサモエという先入観ありきの

ジャッジに思えました。

PCSは、パパシゼ(39.22点)>テサモエ(39.14点)

あの演技でも、パパシゼの方が上となると、

演技前に得点がある程度決まっているのかなと、感じてしまいます。

 

テサモエはバンクーバー五輪で金メダルを獲得しました。

一度金メダルを取ったから、次は別の人で…という

扱いをされてしまったのでしょうか。

ソチ五輪の時も、演技の内容のわりに、

テサモエの得点は低かったようです。

怪我もあり、バンクーバー五輪の後は、メリチャリがリード

してきたようです。

でも、ジャッジはその時の演技が反映されるべきでしょう。

(メリチャリが優勝するとしても、FDはテサモエが上であるべきと

アイスダンスファンは感じたようです)

 

FD(フリーダンス)は、先にパパシゼが滑り、123.35点でした。

演技後、二人は満足そうで、得点を見て喜んでいました。

後に滑ったテサモエの演技も素晴らしくて、

後半は優勝を確信して見ていました。得点は、122.40点

 

得点がパパシゼ>テサモエなのは、納得はしています。

テサモエは観客の心をつかみましたが、

これまでのジャッジを見て、そう判定されると予測できました。

ただSDとの合計で、テサモエが勝つとは思いました。

プロトコルと確認すると、PCSはパパシゼ59.37点、テサモエ59.05点

5項目のうち、CompositionとInterpretation of the Music/Timingが同じ得点、

それ以外はパパシゼ>テサモエでした。

Performanceはさすがにテサモエが上であるべきではないでしょうか。

結局、パパシゼが上の格付けされてしまっていて、その理由を

説明できる人はいないのです。

 

テッサは、自分たちが勝つはずじゃなかった

隙あらば自分たちを4位にしようとしていた、といったニュアンスの

発言を五輪を振り返ってしていました。

私も見ていて感じたくらいですし、本人たちもジャッジは自分たちを

勝たせたくないのだと、感じないはずないですよね。

 

でも、パパシゼは、五輪のジャッジに複雑だったようです。

話を聞いて理由は分かりました。

 

パパシゼは五輪の団体戦に出場していませんが、

テサモエのFDの点数を記憶していたのです。

その得点なら、逆転は可能だと感じたし、

FDの得点を見て、勝てると感じたのでしょう。

だから、得点に喜んだのだと思います。

 

でも、テサモエは、団体よりは高い点数を出したので、

困惑して、ジャッジへの疑念を抱いたのでしょう。

試合によって得点は違うことはありえるし、

テサモエの演技を詳細に確認したわけではないでしょう。

 

平昌五輪のアイスダンスの団体戦では、

テクニカルのジャッジが非常に厳しかったようですね。

テサモエは、レベルの取りこぼしがあったために、

個人戦より得点が低かったようです。

詳しくは分からないですが、その結果を受けてなのか、

個人戦では少し変更を加えたようです。

他の組も、異常に厳しくジャッジされたそうです。

パパシゼは団体戦に出場していないため、そんな事情も知らなかったのでしょう。

 

 

セレモニーの動画を見ると、パパシゼは元気がありません。

 

 

コメント欄を読むと、パパシゼの態度に批判的な意見も見られます。

銀メダルでがっかりしただけではなくて、

得点に心から納得いっていなかったのであの態度なのでしょう

(といっても、私は態度が悪いと感じないし、憔悴しているだけに見えます)。

テサモエの団体戦の得点を覚えていたから混乱したのだと聞くと、

それでこの態度だったのだと、理解はできます。

でも、SDはもう少しパパシゼは低くあるあべきだったし、
総合でもう少し得点差があっても良いのではと感じている人の方が

多いかと思います。

だから余計、この態度は良くないと感じる人がいるのでしょう。

シブズへの祝福がなかったと批判のコメントがありますが、単に忘れていただけと思います。

パパシゼのインタビューによると、セレモニーは他の2組はハッピーで、

自分たちだけが悲しくて辛かったそうです。

 

 

 

パパシゼとテサモエがFDを滑り終わった直後の、会場の様子を比較した動画です。

 

 

不思議だったのは、観客の反応の違いです。

パパシゼのFDの演技の後、もう少し観客の反応があっても

いいのではないかと、正直思いました。

テサモエは、演技の後半からラストにかけて、

観客の声援や拍手が大きくなって、盛り上がったんです。

盛り上がる選曲と振り付けのせいだけではないと思うのです。

アイスダンスが人気の国ではないと思うので、

なぜこんなに観客に応援されるのか、不思議に思いました。

日本だったら、テサモエにも大歓声だけど、

パパシゼの演技にも、スタオベとかあったのだろうと思います。

 

北京五輪はさすがにパパシゼは勝つでしょうか。

シニカツと競い合って、どちらが勝つのが分からない状況の方が

面白いんですけどね。

でも、GPSのパパシゼの演技を見ると、この実力で

金メダルが取れなかったら気の毒だし、勝つべきだと思います。