1時間後、検温や介助に来た別の看護師さんに、
「すみません…アイスノンお願いしたんですけど…まだ来なくて…熱いです…」
と死にかけのヨボヨボ声で訴えた
傷口から熱が出るのか、なかなか熱が下がらず、
点滴を追加投入してもらい、様子を見ることにした。
腰も痛みが一向におさまらない。
「傷口より腰が痛い。痛み止めも打ってほしい」と看護師に伝えたが、
腰痛にはあまり効果がないから…ということで
少しでも痛みが軽減すれば、とマットを持ってきてくれた。
私も痛みが和らぐ態勢を探ったり試行錯誤しながら、
こういうときに知恵と工夫で何とか生き抜こう(大袈裟)とするのが
人間の凄いところだな、なんて思ったりした。
19時ごろ、ベッドの上で1人で痛みと戦っていたとき、
カーテンの向こうから「●●さん」と声がした。
主治医の先生(女性・吉田羊似)だった。
・筋腫の場所が尿道に近く、手術が大変だった。
終了予定より1時間半ほどオーバーしたこと
・でも無事に腹腔鏡で手術できたこと
・一般女性が子宮が100g程度、でも私のは40gだったこと
・代わりに筋腫が700gもあって、合計740gを取り出したこと
・膣から取り除く予定を変更し、左のお腹の穴を少し大きく開け、取り出したこと
など、ひととおり手術内容の全貌を伝えてくれた。
その言葉を聞いて、無事に終わったことと、先生の優しい口ぶりに安堵し、涙が止まらなくなった。
(うん、43歳にもなって、人前で泣きすぎだよね)
先生(吉田羊)は、「泣くと目が腫れてブスになるわよ!
明日その腫れた顔をまた見に来るわ、アハハ」と笑った。
やっぱりこの先生好き
私が「私の子宮筋腫、どんなのでしたか?」と聞くと、「うん、見ないほうがいいわ」と。
続けて先生に「子宮筋腫が740gだったってことは、体重1キロも減ってないってこと?」と
アホな質問をしたら
「そやね。全然痩せてへんねぇ」
とキッパリ
最後に腰をもんでくれたり、10分ほど会話をして、吉田羊は去っていった。
不安だった気持ちが少し落ち着き、よし、今夜は横のおじいちゃんと一緒に頑張ろう、
早く元気になって自分の病室に戻ろう!
と気力がわいてきたのであった。
続く→