24年6月27日
読書の時間〜【アンナ・シューウエル】黒馬物語〜


1877年発表
全編に渡り、馬の視点で語られた動物文学の歴史的名著
執筆に6年を要したが、著者はその翌年に亡くなっている

第二次産業革命下の英国
ガソリン車の登場は10年ほど先であり
馬が、輸送、移動、使役などの中心的存在であった

黒馬"ブラックビューティ"は
周りにいる馬たちが人間から受けた酷い扱いの話を聞いたり
実際に自分がその光景を見るたびに
自身の幸せを感じていた…待ち受ける運命も知らずに…

本書は「馬に対する理解や扱い、優しさ、思いやり」などが
馬の視点から、"ごく控えめに"語られている
即座にベストセラーとなり、映画化も何度かされた
近代において馬の扱いが格段に改善されるきっかけともなった名著だ