司法書士試験と行政書士試験は、多くの科目が重複しており、
司法書士合格者であり行政書士合格者である人を多く見かけま
す(行政書士については登録をしていないという方も多いでし
ょう)。
しかし、残念ながら司法書士・行政書士両方の資格を持ってい
る方で、行政書士を活かしている方をほとんど見たことがあり
ません。
せいぜい簡単な農地転用(届出)くらいなのではないでしょうか。
私としては非常に「もったいないなあ」と感じるところです。
「司法書士の仕事が忙しすぎて行政書士の仕事まで手が回らな
いよ」ということであればこれ以上読む必要はありません。
そうでなければ是非許認可業務にも興味を持っていただきたい
と思います。
建設業許可や宅建業許可、運送業許可等、その許認可によって
ご依頼者様の今後の業績に大きな影響を与えることになります。
たとえば建設業許可の場合は、取得後は大きな工事を受注でき
る事になります。宅建業、運送業についてはそもそも許可がな
ければ業務を行うことができません。その他許認可についても
許可を取得することにより業績が上がり、非常に感謝されやり
がいのある手続きです。
会社設立との相性がよい。
許認可は会社設立時に同時に取得するケースも多くあり、資格
が2つあることにより許認可、会社設立どちらの手続きにも関
与することができます。
また、許認可が必要な会社の定款作成において、司法書士の作
成した目的が不十分で後に定款変更が必要になったという話を
聞くことがあります。
許認可業務に携わることにより司法書士の定款作成(特に目的)についてもスキルアップすることができるでしょう。
許認可業務をお勧めする理由③
コンサル的な業務を行うことができる。
今後はGVA等の自動書類作成サービスにより司法書士の業務が
侵食されることが予想されます(もう既に侵食されているかも)。
ある会社から「社長である役員Aを重任」という依頼を受けて、それだけを行うのであれば司法書士ではなくGVAで十分だとい
うことになっていくかもしれません。
しかし、単に形式的な手続きだけではなく、許認可の知識があ
ることにより、「Aの後継者Bを役員に追加した方が良いです」というような許認可の継続のためのコンサル的な提案型の手続
きを行うことができ、商業登記のスキルアップ、売上アップに
もつながっていくことになるでしょう。
また、司法書士が許認可の知識に乏しく、許認可上必要な役員
の退任登記をしたということで問題になっているという話も聞
くことがあります。
本来、許認可に必要な要件である役員の管理はその会社自体が
すべきであり、その退任登記の依頼を受けた司法書士には責任
はないのですが、司法書士が許認可にも気をつかい「この方が
退任されても許認可には影響ないですか」と一言聞いていれば
防ぐことができたはずです。
このような部分で他の司法書士と差をつけるためにも許認可の
知識があった方が依頼者のためにもなり信頼される司法書士と
思われるでしょう。
商業登記、事業承継については許認可の知識が必要になります。
せっかく取得した行政書士の資格を眠らせておくのはもったい
ないと思いませんか。
もし司法書士業務で時間を持て余しているなら、その時間を許
認可の勉強に使ってみてはいかがでしょうか。
