作家の講演会を今まで三回聴いたことがある。

そのうちの一人が、図書館の講演会で聴いた沢木耕太郎。

 

旅のお供は沢木耕太郎著『旅のつばくろ』(新潮文庫)。

 

読み始めて、旅に出ているのに、旅に出たくなった。

エッセイより小説の方が良かったかな、と思わなくもないが、

いや、今この本がタイミングだったのだろう。

旅に出て、感じる、思う、考える。

人との出会い、過去との出会い、自分との出会い。

沢木耕太郎はかっこいいなぁ。

夫のお墓参りに行く道中で、他の男性を褒めるのもいかがなものかと

思うが、『深夜特急』はあまりにすごくて、海外に引っ越すときに

持って行った。夫も読んだのではないかと思う。

(夫は読書家ではなかった)

 

物見遊山であれ、何であれ、旅は何かを与えてくれる。

(あるいは何もないかもしれない。何もないのも、“何か”だと思う)

めったに旅に出ない私には、ちょっとした旅も大きな刺激となるのである。