お蕎麦屋さんのランチは、いつも小さいかけ蕎麦と炊き込みごはんにおかず、デザートのオレンジ (今日はオレンジと柿) というセットをたのむ。

 

ごはんは「少なめ」でお願いする。

普通に食べちゃうと、お腹パンパンで午後の仕事に差し障るから。

「ごはん少なめでお願いします」とたのむと、

お店のおかみさんと言うのだろうか。家族でやっているお店のお母さんが、

「ごはん、さくらで」と板場に注文を伝えている。

さくら、という表現がきれいだ。

別の女性二人連れのお客さんは「うわー、さくらって言うんだ。」と感心していた。

私も心の中では思っていたけれど、ひとりなので口に出して言えなかった。

 

一体「さくら」とは、何なのだろう。

お蕎麦屋さんのお母さんに聞くのが手っ取り早いが、ちょっと聞くのは恥ずかしい。

気取っているわけじゃないけど、まあ聞かなくてもいいか、と思ってしまう。

今日ネットで調べたら、すぐにGoogle先生が教えてくれた。

お蕎麦屋さんの通し言葉だそうだ。符丁ってことがわかった。

(まあ、何かの符丁だとは思っていたけど)

多く盛るのが「きん」で、少なく盛るのが「さくら」なんだそうだ。

 

ちょっとしたことも調べようとしてみると、新しく知ることができておもしろい。

何より、そういう符丁を使っているのが、粋というか新鮮に感じられる。