2024.5.14

この1年ほど、屋根裏に何か気配を感じながら過ごしてきました。そして、この1週間ほどは激しい物音に目を覚まします。


住み始めて40数年の時が流れ、家はガタがきてボロボロですが、それなりに愛着もあります。
雨漏りで屋根の補修もしましたが、私の四畳半の部屋は、まだ天井がきれいで気に入っていました。眠る時に天井の木目を眺めると安らぎを感じますが、じわじわとシミが現れ、いよいよ来たかという気持ちになりました。


屋根裏へ上がり、様子を見ることにしました。


何とか上がり、探索。
懐中電灯で左右、奥を照らし、しばらくすると暗闇に影が! 


5メートルほど先に、顔を出しました。
ハクビシンかと思っていたら、アライグマでした。



奥には、子どもの鳴き声が……



庭先に沿って川があり、生い茂る庭木を伝って、2階の屋根まで容易に導かれるのでしょう。 

屋根裏へ上がってみて、これは彼らにとっては楽園だと思いました。 


カラカラ、コロコロの物音は、屋根裏に仕舞っていた食器やグラス、いただいた引き出物など…… 

断熱材、ダンボール、発泡スチロールなどを操り、何かを築こうとしていたようです。


アライグマは手先が器用で、細かくした紙くずや布切れをグラスの中に集めていて、これはちょっとした芸術作品だと思いました。





深夜、母と屋根裏の物を退かしたり片付けたりで、ホコリまみれに。
80過ぎの母との二人三脚はなかなか大変でしたが、懐かしい物たちが……  

噛じられてしまった鯉のぼりの吹き流しも🎏


2024.5.15
小動物について相談した業者が見積もりに来て、やはりアライグマを目視で確認。



2024.5.16 
朝、「ルルールルー」と「キュルキュル」と激しい鳴き声と壁際をカサカサ擦る音が続きます。アライグマ親子が気がかりでしたが、仕事へ出かけました。
午後は、業者が追い出し作業を実施予定。 

昼過ぎに帰宅すると、まだ気配が……
業者が到着する直前まで気配がありました。

業者による追い出し作業は、強めのワサビ臭のスプレーで。
作業時に、アライグマは確認できないと言われたけれど、私には微かな声が聞こえて、もっと全体を確認しなくて大丈夫かな……と。 
すぐに侵入口は1箇所と断定し、仮止めをして作業終了と言わたけれど、腑に落ちませんでした…… 
私は以前から、複数の抜け道があるのではないかと感じています。 

やはり、その日の夜も次の日も物音が。

2024.5.18 
一連の工程の説明のとおり、
前回の仮止めを本施工した後、清掃と消毒へ。ただマスクもせずに軽微な服装だったし、清掃と消毒作業も10分ほどで(省略された印象)、その後ダニ・ノミ駆除の散布剤を取りに戻るとのことで、1時間半ほど待ち、やれやれと思ったけれど、車庫に止めた車のエンジンも切らずに、畳みかけるように散布剤を持って上がって5分ほどで「全て作業は終了しました」と忙しそうに引き上げて行ったので、心許ないです。

今のご時世で人手不足は察しますが、帰り際にサラサラと告げられる言葉は、初めに聞いた1年間の無料保証のニュアンスと変わっている気がしました。

一抹の不安は残るものの、物音がしたら梯子を使って自分で屋根裏を覗いてみよう! 当面は、そんな見守りをしながら過ごそうと思います。

次に相談するとしたら、柱周りなどに詳しい昔ながらの大工さんが良いのかも……と思ったりします。


天井裏のちょうど私の部屋の上の部分がアライグマのトイレになっていたらしく、そのシミもいつか勲章に思えるだろうか? 

多くの動物たちとの共生を願うけれど、なかなか現実は厳しく、課題に直面します。
人間社会に害を与える生き物は処分を余儀なくされ、外来種への眼差しは更に厳しいです。
彼らの運命は人間社会の法律に委ねられることに一喜一憂します。切ないものです。

ただ作業中に姿を見せなかったアライグマ親子が、他の抜け道から何とか逃げ出してくれたのなら、少し救われた気がします。
人々に迷惑をかけずに、どこかで生き延びてほしいとそっと思うのです🦫🍀