Look up at the stars in the sky. -3ページ目

Look up at the stars in the sky.

『星空を見上げて』
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特に深い意味はありませんww
日記や小説などを公開していきます(*´ω`*)
是非、読んでってください!ウホッ

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「天文部です!校外で星を観測する活動をしています!興味のある方、入部お願いします!」
 時刻は八時十五分。(偽)天文部部員である芹花と風陽は、登校してきた生徒に、天文部の活動内容がプリントされた再生紙を配りながら、帰宅部の部員集めをしていた。といっても、受け取ってくれる生徒は少なく、ビラの枚数は配り始めとほぼ変わらない現状にあった。
「……なかなか減らないね、芹花ちゃん……」
「うん、……頑張ろ……!」
 受け取ってくれた人がいるとしても、ふと周りに目をやれば地面に捨てられている始末だ。
「あ、あの!て、天文部、です!よかったら―――きゃっ!?」
 現状に焦り始めて感極まった風陽は、通りすがりの生徒にぶつかってしまい、尻餅をついた。手を離れた紙の束が、ばらけてその頭上に降り注ぐ。思い切りすっ転んだため、広い範囲にビラが散らばってしまった。
 ぶつかった生徒は短く舌打ちをすると、友人との会話に戻って歩き去って行った。
「風陽ちゃん!大丈夫!?」
「う、うん……大丈夫だよ」
 駆け寄ってきた芹花に、風陽は心配させまいと微笑むと、散らばったビラを拾い集めた。それにならって、芹花も拾うのを手伝う。
「そういえば芹花ちゃん、煉君と緋立君はいないの?」
 ふと投げかけた質問に、芹花は固まった。
「あ、あぁ……アイツらね。煉は学級委員長の仕事があるからまだいいとして、緋立のヤツ、今朝電話かけたら「ん……あー……せりか?おれなーいまでっかいばーむくーへんにうもれt……zzzzz」とか寝ぼけてやがるの!まったく、女子に苦労かけて……!アイツには気遣いってもんができないの!?紳士性に欠けてるわ!」
 喋っているうちに苛立ちを覚えてきた芹花は、次第に雑にビラを集めだした。その様子に、風陽は苦みのない笑顔で「あはは」と笑う。
 風陽が一枚のビラを拾おうとしたが、ビラは手をすり抜けて、その手は地面を触った。
 見上げると、一人の男子生徒が拾ったビラを見つめていた。
「え、えとっ、あの……にゅうぶ……」
 風陽が座り込んだまましどろもどろになっていると、男子生徒は突き刺すような瑠璃色の目で彼女を見下ろした。風陽は怖くなり、完全に震え上がっている。
「ちょ、ちょっと―――」
 芹花が間に割って入ろうとしたが、それは男子生徒の行動によって阻まれた。
「……ぇ……」
 彼はビラを鞄の中にしまうと、風陽に手を差し出した。目を潤ませながらぽかんとしている風陽に、男子生徒は「ん」と、その手を更に差し出す。
「早く立て」
「あ、は、はい」
 風陽の手を引いて立ち上がらせると、男子生徒はすぐに歩き始めた。風陽は少し慌ててその背中にお辞儀をする。
「あの!ありがとうございますっ!その、入部お願いします!」
 男子生徒は振り返ることもなく歩き去った。
 横でぽかーんと見ていた芹花が、ハッと我に返り、トコトコと駆け寄る。
「ふ、風陽ちゃん!あのビラ……」
「うんっ、もらってくれたね」
 喜びのあまり「やったぁぁぁあぁああぁっ!」と飛び跳ねる芹花に、風陽はにっこりと微笑んだ。
 そして、登校時間終了のチャイムと共に息を切らして走って来た緋立に、回し蹴りをかますのは間もないことだった。

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