最初の話題  日本の軍事費が増えたってホント? 其の弐 | たぴおかのブログ

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どうも、たぴおかです





だいぶ間が空いてしまいましたが、今回の記事は前回からの続きです



もしまだ前回の記事を読んでいないという方がいましたら、先にそちらの方に目を通していただくことを、お勧めします



↓記事のURLです

http://ameblo.jp/tapiocca505/entry-12026734446.html




Ⅱ防衛費は増やさなければならないのか
~自衛隊や世界の現状を踏まえて~




前回は日本における防衛費の増減、是非はともかくその実情をみてきました





ものすごく簡単に書いてしまった気がしなくもないですが、



記事の最後に示したまとめを理解していただければそれで充分です





さて、今回は防衛費増加の是非について考えていきます





結論から言いますと、


日本の防衛費は(相対的に見た際)国際的に少ない


です



何故赤字のような表現を用いたか



それは


防衛費総額

国ごとの経済規模(GDP等)

国家予算総額に対する防衛費の割合



これらが国ごとに異なり、一概に多い少ないと比較し辛いことが原因なのです



しかし、それを踏まえても日本の防衛費は少ないと言わざるを得ません



いくつか理由を紹介しましょう






一、 防衛費の金額そのものが主要な日本周辺国よりも少ない




平成24年度(2012年度)の日本の防衛費は、米ドル換算で


444億ドル


ですが



日本周辺の主要国及び米国の防衛費は米ドル換算で


韓国   389億ドル

ロシア  999億ドル

中国  1,537億ドル

米国   6509億ドル



となっています



これらに加えて、先日(といってもそこそこ前の話ですが)安倍首相が訪問したオーストラリア、日本の旧海軍のお手本となった英国、何かとドイツと喧嘩してきたフランスの資料も出ています



それぞれ

オーストラリア 164億ドル

フランス     452億ドル

英国       497億ドル



となっています



お分かりいただけましたでしょうか





韓国、オーストラリアなど日本より防衛費の額が少ない国もありますが



多くの国が日本より多い金額を防衛費として使っています



平成26年度の日本の防衛費は約4兆8848億円

平成27年3月末(平成26年度末)の円相場の終値は120.28円ですから、

それを基準にすれば米ドル換算約406億ドルとなります





どうでしょうか



上記の国の中でオーストラリア、韓国に次いで防衛費の少ない国はフランスですが



日本は防衛費を増額しても2年前のフランスの防衛費よりも金額的には少ないのです





更に、2012年度(平成24年度)時点で、中国では日本の防衛費の3倍以上の金額が使われています





日本が防衛費を上げると「戦争が起きる」と日本全国に警鐘を鳴らして批判している共産党は、



日本よりもはるかに多い額を防衛費として使っている中国、この国が進める拡大政策に対して



「戦争が起きる」と日本全国に警鐘を鳴らして批判してはくれません   何故なんでしょうね







一、 各国のGDPに対する防衛費の割合 日本はなんと……




先に挙げた防衛費の金額よりも



GDPに対する比率で比較したほうが



その国の経済規模に対する防衛費の大小が分かりやすいと思います



ここでの数値が高ければ高いほど、その国は経済活動の多くを軍事関連に費やしていることになります





まず日本ですが、平成24年度(2012年度)の防衛費の対GDP比率は


0.97%


です



これに対して


中国        1.3%

オーストラリア 1.4%

フランス     1.9%

英国       2.2%

韓国       2.6%

ロシア      3.1%

米国       4.0%




となっています





な、な、な、なんと、どの国もGDP比率が1%を超えているのです


1%を下回っているのは日本だけで、


まして、防衛費の金額では日本より少ない韓国が、実はGDP比率でいえば日本の2倍以上、


すなわち経済規模に対する負担が日本よりも2倍以上も多い国だということなんです



今度は逆に、防衛費の金額では日本の3倍以上あった中国が


GDP比率では掲載されているどの国よりも少ないことが分かります


これは意外ですね






上記の一覧より、概ね欧州の国々ではGDP比率2%程度が標準的といえるでしょう


もし日本がGDP比率2%にまで防衛費を増やしたとしたら、いったいどれくらいになるのでしょうか


平成24年度のデータがあるのでそちらを利用


当時のGDPを基準としてその比率2%とした場合は、



米ドル換算で915.4億ドル


平成24年度末の円相場から日本円で8兆6075億円


となります


ただし、当時は$1=90円台の円高でした


現在の$1=120円で計算しなおした場合、その額


10兆9848億円


となります





……っておい


約11兆って、平成26年度国家予算約95.9兆円の11.4%に値する金額です



今現在では考えられない金額ですね……



いや、でもこれは、




日本が11兆円もの予算を防衛費に回しても、


それはGDP比率で見れば欧州各国的には平均である



ということと裏返しであるということです









さて、日本の防衛費は世界的に見て少ないことが分かってもらえたと思いますが、


果たしてそこまで増額する必要はあるのか、という問いが投げかけられることは明らかです



特に使わなくても平気なのに予算ばかり要求する



もしそれが現実であるならば、我々は税金を払う市民として抗議の声を上げなければなりません





しかし、実際は装備の新規購入はおろか、


何とか工夫して節制することで日々のメンテナンスをするのがやっと


という状態です





今までは全て「防衛費」で統一して書いてきましたが、正式な名称は「防衛関係費」です


これには陸自・海自・空自それぞれの要求する予算が含まれており、そこからさらに装備の購入・維持だけでなく、


人件費や糧食費、建物などの施設維持費や訓練費、基地周辺住民の安全対策のための費用など、さまざまな用途が含まれています


これらのうち最も割合が大きいのが人件・糧食費で42.8%


次いで維持費(施設・訓練費等)が23.3%


これらの次に装備購入費等で16.3%、金額にして7,964億円が割り当てられています




更に、装備の高性能化に伴い単価及び維持費は増加傾向にある


例えば平成元度年に契約した74式戦車の調達単価は3.9億円

対して2015年現在、主力を担う10式戦車(平成23年度契約)は約10.5億円と、74式戦車の2.7倍に上がっています




更に例を挙げれば、平成3年度契約のむらさめ型護衛艦は調達単価は602億円

対して平成14年度契約のあたご型は1,415億円と、むらさめ型の2.4倍に上がっています





このように、戦力となる装備の支出が増加しているのにもかかわらず


予算が年々減少してきたことにより、自衛隊は資金不足に陥ってしまっているのです





戦力となる装備の数が少なくなる、又は老朽化することは日本の防衛能力の低下に直結します





日本はただでさえ、竹島や尖閣諸島や北方領土といった島々に侵略を受けています


憲法上武力行使が極めて限定されている為


現在はこうした違法行為に対して自衛隊が武力行使に出ることはありませんが、


法改正がなされた際に、既に自衛隊に残されたのはボロボロの艦船・航空機のみ


又は極々少数の最新鋭装備はあるが、敵に数で圧倒されて使い物にならない


なんてことがあっては意味がありません






常に敵に対抗しうる性能と数をそろえなくては、そもそも国防など出来やしないのです


日本は島国ですから、特に空と海の備えは万全でなくてはなりません


さもなくば海上輸送を封鎖され経済の根幹から日本の存在を脅かされることになります





少々話が脱線してしまいましたが、今回の記事のまとめ、



①日本の防衛費は世界的に見て実は少ない方である



②自衛隊は装備品の性能上昇故に資金不足に陥っており、十分な性能と頭数を確保するためには現状の予算額では足りない




以上2点を理解していただければこの記事の内容は伝わったということで問題ないです






余談ですが、ここ最近、日本は70年ぶりに普通の国に戻ろうとしています


しかし、私たちは現在の日本を「普通」と思っている為、ピンとこない点もあるでしょう


しかし、これだけは知っていてください




自分の国を自分の国の軍隊で守れて初めて、外国と対等な交渉を行える

ということを





それでは、長くなりましたが、またの記事で会えることを願って






参考

防衛省・自衛隊 平成26年版防衛白書 第Ⅱ部 第5章 第4節 3 各国との比較 図表Ⅱ-5-4-6

http://www.mod.go.jp/j/publication/wp/wp2014/pc/2014/html/n2543000.html#zuhyo02050406


りそな銀行 円相場の足取り

No.426

http://www.resona-gr.co.jp/resonabank/hojin/kinyusoba/yensoba/ashidori/201303.pdf

No.450

http://www.resona-gr.co.jp/resonabank/hojin/kinyusoba/yensoba/ashidori/201503.pdf


防衛関係費 財務省主計局 平成26年10月8日(水) P.4

https://www.mof.go.jp/about_mof/councils/fiscal_system_council/sub-of_fiscal_system/proceedings/material/zaiseia261008/03.pdf


防衛省・自衛隊 防衛関係費の現状について 装備品の高度化・複雑化に伴う単価の上昇

http://www.mod.go.jp/j/approach/others/shiritai/budget_h26/