二五日目
12時頃起床。ヤニを吹かしていると日本の老人に声をかけられる。曰くこのゲストハウスの上に部屋を間借りしているらしい。リタイアして世界を貧乏旅行するのが趣味という。「年金も満額もらえて良い時代だったよ」とかなんとか言っていた。
某地方都市の役所で40年勤めあげたことは立派だがそんなに金持ってるなら貧乏旅行すんなよ。お前らみたいな団塊の世代が金使わんと内部留保ばっかり溜めまくるから経済が停滞すんねん。お前らを支えなあかんばっかりにこっちは年金貰えるかすらわからんねんぞ。何てことも言えずマシンガントークは延々と続く。
団塊世代特有の自慢話苦労話経済話に昼飯は食っていないのにお腹は一杯になる。
現役時代は某SNSに買収された出会い系サイトのサクラアカウントを8つも回しながら小銭稼ぎをしていたと嬉しそうに語っていた。こんなおっさんにだけはなりたくないとひたすら思う。
「ところで飯は食ったんかいな」と突然のごっつぁんイベント発生か、なんてことは思わず貧乏じじいのことだからどうせ割り勘だろうと期待せずついていく。「今から行く店はチョウメンが量は少ないけど30円なんだよ」チョウメンを今までで120ルピーとかで食っていたので驚きを隠せない。
ホステルから裏の路地を通ってたどり着いたのはおんぼろバラック小屋のようなおよそ店とは思えない外観をした建物だった。
「お腹空くでしょ。次につれていくのはチョウメン60円のとこ」めんどくせぇ。団塊は余計なお世話とも思わず恩着せがましくお節介をやいてくる。なんで2連チャンでこんなまずいもん食わないといかんねん。
「ロクシーって知ってる?ネパールの酒。一リットル100円で売ってるんだよ。味見してみる?」ゲストハウスに戻りロクシーとやらの試飲をさせられる。日本酒のような爽やかな味もなく焼酎のようにガツンとはこない。稗でつくった酒らしく飲みやすい。無味。
うまいですねー、とうまくもないけどお世辞で言うとしこたま飲まされた。2時間くらい酒オンリーでZ武の自慢大満足よろしくおっさんの武勇伝、人生観を聞かされる。「ひたすら安い店を探すのが趣味なんだ」と目を輝かせながら言う。嬉々としてそういう厚顔無恥に気付かずへらへらものを言うことができるところは逆に見習うべきなのかなと感じる。「ホステルは欧米人が夜もうるさいから寝られない」とか怒っていたが金もあるんやしええとこ泊まればええのにとも思う。口には出さないが。
訳のわからない酒と安ウイスキーのせいで頭も体も痛くグロッキー。何とか晩飯で胃を浄化せねばとチキンバーガーを食いに行く。
夜12時就床、翌日13時起床。
二六日目
昨夜の爪痕を残したまま外出。「ネパール人は黒木メイサ3割、うちの娘レベルが6割」とかなんとかおっさんがほざいていたが、黒木メイサ3割はデフォルメにしても美人が多い。
しかし、40を過ぎると途端に巨大化してしまう。若い頃と同じペースでダルバードを1合も2合ももりもり食ってしまうのだから当然の帰結だろう。
おばちゃんは全身を隠すような、華美な民族衣装的なのを皆一様に着用している。若者は逆にジーンズとかTシャツを身に付け、非常にスタイリッシュだ、しかもみんなめちゃくちゃ細く、スタイルも良い。
男はところ構わず男同士で手を繋いでイチャイチャしている。ゲイというわけでもなくネパールではパーソナルスペースが狭く、日常茶飯事のようだ。おそらく日本の女性同士が引っ付いて歩いているのと同じような感覚なんだろう。
そんなことを考えつつ町を探索。おんぼろ店でダルバードを注文。
しかし、こんなもんで若人の腹は満たされるはずもなく別のバラック小屋へ。
内訳はよくわからんが150ルピーも取られた。ゲラゲラ笑っていたので多分ぼられた。二度と行かない。帰りしな水を買おうとマートへ。水くれ!と女性店員に言うも全く伝わらない。別の男性店員が、救援にやって来て水を確保。「あー、水のことを言っていたのね」とナオンは爆笑している。ウォーターもろくに発音できない自分が嫌になる。ホステルまで敗走。
ヤニを吹かしているとオーナーのサラが声をかけてくれる。多分同い年くらい。よく気にかけてくれるし何の気なしに笑いながらひっぱたいてくるしサイコパスなのか良いやつなのかよくわからん。
現在17時、大便をしながら投稿。このトイレ紙がないと今さら気づく。仕方がないので右手中指でごりごりアヌスを拭く。ぬるっとまとわりつく感触が指に心地良いわけがない。流し忘れた排泄物を黒人に指摘され激怒される。踏んだり蹴ったり。ごめんなさい。オナ禁は4週目を完了しました!
続く







