英語を理解していくとき、一単語、一単語ごとの入力時の処理として、まず意味ではなく、形式を解析するというのは、直感ではなく、悟性によるもので、一種の超越論的態度が必要になる。

 

最初の一手で、すぐその意味に向かう感性的直感を退けるというところに、「難しい」と感じる人はいるだろうが、それで得られる利益は多大であるし、一度、そのプロセスを頭で理解すると、それは無意識の底に沈んで、身体感覚で処理できるようにもなる。

 

その道こそがネイティブが無意識でやっている英語処理をシミュレートして、外国語として英語を学ぶ者も同様な処理ができるようになるための最短距離の1つだという確信は揺るがない。

 

実は、それが4技能(読み、聴き、話し、書き)を身につける為の最短距離の1つでもあるというのはまだ仮説の段階ではあるが、かなり真に近いと思う。

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言語には、
意味の側面と形式の側面の2つがあります。

私の英語習得法は、
形式の側面からの英語の解析が特徴です。

形式の側面からの英語の解析というのは、
英語を単語の形で受け取った時に、

まず意味を考えるのではなく、
まず形式を考えるのです。

それは、いわば、

自分の意識についての意識、
言語についての言語、
であり、

カントの『純粋理性批判』の言葉で言えば、
いわば「超越論的」な態度で言語を見つめるということです。


ここに私の英語習得法の大きなポイントがありますが、ここを理解してもらえるかどうかに、私の方法論の最良の部分の1つを吸収して、短期間で学習効果を上げられるかどうかの分岐点があります。

それは実は、
4技能か、英文解釈か、
という問題ではないのです。




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「私にとって所謂(いわゆる)受験英語というものは存在しない。本物の英語力を身につけることが全てだ」


と言い切ることは今でも不可能ではない(笑)


私はこの2年余りの間、そうしている!


奥井潔先生

「キミの授業は痩せ細っている。痩せ細った講義をカテに、若者の精神の成長がありうると考えられるかね」

「キミは、若者の心の不安を感じ取っていないのだ」


「英語の一教師としての私の仕事は、皆さんが、日本人として、ものを正確に深く考える力、ものを鋭敏に深く感ずる力を強化する手助けとして、英語を精密に読解して、これを日本語で表現し、また日本語を、これに相応する英語に表現する訓練を行うこと、つまり外国語を媒体にして、日本の青少年の論理的な思考力と鋭敏な感性を高めること、以上に尽きているのです。」


今井宏先生のブログ

「英作文は自分で文章を作るんじゃない、英語の考え方、英語を母国語として使う人の発想を模倣するんだけど、要領のよい人はまず正しい英文だけに接することで、頭の中に正しい英語ができあがる。ところが、要領の悪い学生は、必要な英語を頭の中に入れないままで、苦労して英語でないものを「作る」んだ。」
『伊藤和夫の英語習得法』

これはTOEICの世界にも当てはまりますね。


「試験問題を当てた当てない」というのは「次元が低い」。この意味がわかる人に教えたいです。


「受験勉強というのは奇妙な世界で、小学校から高校まで学生諸君の生活の大きな部分を支配しているにもかかわらず、せいぜい必要悪としかみなされず、まともな人間のかかわりあうべき分野ではないとされているためか、その方法に関しても、適切なアドバイスはなかなか見られません。「学校の勉強をまじめにやっていれば、どの大学でも必ず合格する」のようなタテマエ一辺倒で、実際には誰も信じないような空論がはばをきかすかと思うと、試験問題を当てた当てないというような、この次はもっとうまいことまで教えてくれるのではないかと思うような、次元の低い、せっぱつまった学生の弱味につけ込むだけの宣伝を、マスコミがまじめに取り上げたりする世界なのです。」

伊藤和夫『伊藤和夫の英語学習法』駿台文庫1995

去年、英語を教えていて面白かったハイライトの一つが、小学6年生の子に、仮定法を理解してもらったこと。


原理を体系的に説明すると、


その後ちゃんと正しい答えを返してくれました。


仮定法を理解している小学生って凄くないですか?(笑)


現在は、中学生ですけど(^_^*)


英語の指導要領では、仮定法は高校2年くらいだと思います。



今日行った会合でそのことを思い出しました。

 英語をプログラムを解析するように読むという時、それは英語を「形式」の面から考えるということになります。

 

 その言い方にすると、実はそれは、「受験英語の巨星」(江利川春雄)とされ、特に1970年代から1990年代にかけて日本の受験英語界に大きな影響を与えた、故・伊藤和夫先生(1997年没)が、1977年刊行の『英文解釈教室』(研究社)などで広く明らかにして、展開して来られたことにとても近くなります。「筆者が本書で試みたのは、英語を形から考える練習、つまり、英語を読んでいるかぎり決してそこから離れることができない基本的な約束を明らかにすることから出発し、その原則に基づいて英語の構造を分析し、読者とともに考えることを通して、英語を読む際に具体的に頭はどのように働くのか、また働くべきなのかを解明することである。」

(伊藤和夫『英文解釈教室』研究社1977年、はしがき)。

 

また、プログラミングから見た英語という問題意識も、次のようなくだりを読むと、伊藤先生もやはり十分に意識されていたことがわかります。

 

「現在の私の教授法の基礎をなしているのは、テキストの英文を生徒の目で見て、かりにそこで自分が迷うか間違えるかした場合に自分が一瞬にするはずのことを、思い切って速度を落としてゆっくりゆっくりやってみせることであり、そしてそういう修正を可能にしている英語の基本的な約束を、その授業を通じて明らかにしようとする姿勢であると言えるかと思います。」

 

「あるセンテンスを読む前に我々の頭は白紙のはずなのに、それが読むに従ってわかり、ピリオドにいたって(※注:返り読みすることなく)すべてが明らかになるというプロセスは、当然、一本の線をいくつかの単位に分割し、単位相互の間に種々の関係を認めるという作業を含みます。センテンスを構成する単語の中で、何がそういう区切りに参加するのか、ピリオド以外の何が我々にセンテンスが終了したと感じさせるのかという問題もあります。・・・コンピューターによる翻訳のためには以上の分析が不可欠である以上、それはすでに行われはじめていると思います。そして、そのような現象分析の上に立った教え方こそ、我々の英語教育に新しい道を開くものと、私は信じたいのです。」

(伊藤和夫「私の英語教授法」『駿台フォーラム』第6号(1988年)、伊藤和夫『予備校の英語』研究社1997年所収)(※注は筆者)

 思えば、私は中学1年の時に初めて英語をちゃんと学び始めた頃から、「英語だって言葉なんだから、単語を一語一語話している間に意味は成立しているはずで、一文全部聴き終わってから、初めてそれに対応する意味がわかる、なんてことはありえない」と思っていたのでした。

 

 しかし、学校の授業はそのように英語を理解したいと思う私に納得のいく説明を与えてくれず、また、例えば、文法の説明でも、

1.

a) no more than ~=only ~ (たったの~)

b) not more than ~=at most ~ (多くてもせいぜい~)

c) no less than ~=as many as ~;as much as ~(~も)

d) not less than ~=at least ~(少なくとも~)

 

2.

have + O(人) + 原形

have + O(物) + p.p.

 

とか、なぜそうなるのかの理由を説明せず丸暗記させようとしたりしていたのでした。

しかも、この場合の2.の方は説明が間違っていたりします。

 

 高校生の私にとっては、学校の英語の授業の中で教えられる、日本人が考えた説明の中には、本来ネイティブはそのような理屈で英語を使っていないというような間違っているものさえかなりあるので、あまり信用できないと思って、自分で書店や図書館で文献を漁ったり、ネイティブの人に聞いたり、自分で英語の勉強を模索したりしていたのでした。

 

 そうこうするうちに、坂本龍一さんが『Seldom Illegal 時には違法』という本に収められることになった、見城徹さんが編集長時代の『月刊カドカワ』の連載で、マーク・ピーターセン先生の『日本人の英語』という岩波新書が面白いと言及していたので、買って読んでみて、英語の納得のいく説明に渇望していた私の気持ちは少し満たされたのでした。

 

 が、それでもまだ、英語全体についてなかなか理解した気にならず、また解釈の仕方もこの文章の冒頭に書いたように、納得のいくものではなかったため、引き続き、いろんな参考書や英語の勉強の仕方の本を渉猟しているうちに、山口俊治先生の『英文法講義の実況中継』と、東京SIM外語研究所の教材、そして、伊藤和夫先生の『英文解釈教室』に出会い、かなり自分なりの英語の習得法を確立できた気がしたのでした。

 

 そして、社会人になって、プログラマ・SEを5年やった後、再度、英語をブラッシュアップして、TOEIC990(満点)を取り、英語を処理している時に、自分の脳内で起こっていることを考えていたところ、頭の中で、意味を、「いる時にいる分だけ取る」、ということで、トヨタ生産方式と同じことをしている!というイメージが浮かび、その習得法を「ジャストインタイムリーディング®」と名付けたのでした。

 

※以前、中1レベルから、TOEIC990を取るまでの参考教材について書いたものがあるので、そちらも、よろしければ、ご笑覧頂ければと思います。

 

http://tapestry7.seesaa.net/article/401172433.html