フォネティック・コード(通話表) | ある在宅ワーカーのつぶやき

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みそっかす反訳者が、用字用例辞典(日本速記協会)の表記ルールにおける個人的な解釈についての記事を書いています。2020年4月半ばから新訂対応です。たまにテープ起こしについてのそのほかの話も。文中で引用している辞書はこちら→https://dictionary.goo.ne.jp/jn/

今回はちょっと気分を変えて、用字用例辞典から離れてみようと思います。

タイトルを見て、何のことやらわからなかった人もいらっしゃるかと思いますが、これは、音声の悪い無線等で通信文の聞き間違いを防ぐためにつくられたものです。
皆さんも、例えば会話をしていて、「D」と発音したのがうまく伝わらず、「B」と聞き間違えられたことはないでしょうか。
日常的な会話をしている分には問題ないのですが、これが航空管制とかになると、少しの聞き間違いが多くの人の命にかかわることとなります。そういうことを防ぐために使われているようです。

具体的にどういうものかといいますと、アルファベット等を、その文字を頭にした単語で言いかえます。
国際民間航空条約によって法制化されている、アルファベットのものを例示してみましょう。

A:アルファー
B:ブラボー
C:チャーリー
D:デルタ
E:エコー
F:フォックストロット
G:ゴルフ
H:ホテル
I:インディア
J:ジュリエット
K:キロ
L:リマ
M:マイク
N:ノーベンバー
O:オスカー
P:パパ
Q:ケベック
R:ロメオ
S:シエラ
T:タンゴ
U:ユニフォーム
V:ビクター
W:ウイスキー
X:エックスレイ
Y:ヤンキー
Z:ズル

※ここでは単語を日本語で表記しています。

私がこれを知ったのは、ある会議の仕事をしていたときに、真面目な話をしているのに航空関係の方が突然「ブラボー2」と連呼し始めて、脳内がはてなマークで埋め尽くされてしばらく悩んだ後、念入りに資料を見たところ、該当すると思しき部分には「B2」と記載がありまして、それで調べてみたのがきっかけでした。

いやあ、世の中、知らないことで満ちあふれていますね。
でも、知らないことを知るのは、とてもおもしろいと思うので、大抵の仕事は楽しくやっています。
(多分こういう気持ちになれる人じゃないと、この仕事は向いていないと思います)