この問いの答えは、「激しく間違っている」です。
在宅でのテープ起こしの仕事を始めて数年、こういうことをよく聞かれますが、決してそうではありません。
仕事の種類や顧客の要望にもよりますけれども、いろいろ考えながら日本語を記述しなければいけません。
全ての案件に共通するわけではありませんが、代表的な例を挙げますと、
(1)ケバ取り
意味のない言葉は取り除いて、理解しやすい文章にします。
<発言例>「それはですね、あのー、よくあることですが、まあ間違いですよ。」
⇒<記載例>「それはよくあることですが、間違いですよ。」
(2)文語にする
しゃべり言葉(口語)は書き言葉(文語)にします。
<発言例>「締め切りっていうのがあったけども、破っちゃった。顧客が怒ってる」
⇒<記載例>「締め切りというのがあったけれども、破ってしまった。顧客が怒っている」
(3)事実と異なるところは直す(あるいは間違いがわかるように下線を引いたりする)
<発言例>「平成26年の学校教育法の改正により、教育委員会制度改革が行われた。」
⇒<記載例>「平成26年の地方教育行政の組織及び運営に関する法律の改正により、教育委員会制度改革が行われた。」
(4)くどい言い回しは整理する
<発言例>「私たちの目的としては、経費節減ということを目的としている。」
⇒<記載例>「私たちは、経費節減ということを目的としている。」
(5)漢字のや仮名の超厳密な表記ルールがある
<記載例>「困っているということを言いたい」
※「困っていると言うことを言いたい」でも、「困っているということをいいたい」でもない
<記載例>「そのことの見きわめは極めて難しい」
※「そのことの見極めは極めて難しい」でも、「そのことの見きわめはきわめて難しい」でもない
このほかにも山ほどルールがある上に顧客によってルールが異なることもあり、簡単なようで意外と頭を使い時間もかかる仕事なのです。