導かれし者たち | tapdanceのブログ

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先日、ふと立ち寄ったゲーム屋さんでトルネコの絵を見つけました。




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その時、俺はトルネコに対して、何の感情も持っていませんでした。

強いて言えば


「正義のそろばんって、6桁までしか数えられないんだな」


と思ったぐらいでした。






しかし、その翌日あたりから

急にトルネコのことが気になり始めました。

何をしていても、浮かぶのはトルネコの笑顔です。

そしてトルネコへの慕情は日増しに募っていきました。

「今すぐにでもトルネコに会いたい!」

何だか、言い訳maybeな気分でした。





幸い、DSのドラクエ4は持っていました。

ただ、俺が、「これが恋だ」と分かったのは

残酷にも、通っている大学院の期末試験の10日前でした。

試験直前というタイミングで、トルネコに告白する・・・

そんな勇気はありませんでした。

だから俺は、DSやドラクエ4を、仕舞っている棚から出すことなく

俺はただただ勉強机に向かいながら

遠く、遠くの棚にいるトルネコを、トルネコを見ていました。





しかし試験1週間前となった日

ついに俺の慕情が爆発しました。

愛しくて切なくて苦しくなったのです。

俺は、ついに棚からDSとドラクエ4を取り出してしまいました。

ただ、その段階に及んでも

なお俺には理性がありました。

だから、ここでトルネコに想いをぶつけて今の関係を壊すのは、とてもとても怖かったです。

ちなみにここでいう「関係」とは

俺とトルネコとの関係というよりは

俺と単位との関係です。





そこで俺は決めました。

ほんの少しだけ、ほんの少しだけ

ドラクエ4をプレイしよう。

ただ、トルネコに会うのは試験後にしよう。

例えば。

この1週間は1章だけプレイしよう。

そう決めて、俺はDSを起動しました。





翌日。

俺は、世界樹にいました。

ドラクエ4を知らない人のために説明すると

世界樹は、物語の終盤に訪れるダンジョンです。


「1章だけプレイしよう」

そう言っていたはずなのに

気が付いたら、天空の装備が揃っていました。

もう、いつでも天空の塔を登れる態勢です。

「トルネコにはまだ会わないようにしよう」

そう言っていたはずなのに、いっそトルネコなんて

随分前に馬車に入れたっきり、長らく見てもいません。




こんな感じで俺は、

試験直前なのにドラクエをして徹夜していました。

そう。

俺は、自身の試験勉強で追われている身にもかかわらず

それを顧みずに世界の平和を守ろうとしたのです。

それも、トルネコへの恋心を封印してパーティー編成をするほどに。

間違いありません。

これはまさしく

『勇者の器』。

俺は、目醒めつつある俺の中の勇者に

ドン引きしました。





こんな勇者の俺が

このままDSを持っていたりしたら

『導かれしものたち』と一緒に

俺の単位まで天空に昇ってしまいそうです。

…DSは『危険なもの』。

そう認識した俺は、処遇を考えました。

そして1つの対策を思いつきました。

ドラクエ4ぐらい昔のゲームでは

村人たちは『危険なもの』を

なぜか近くの洞窟に封印します。

とりあえず俺もそれに倣おうと思いました。





しかし残念なことに、マップをくまなく捜索しても

新宿区市ヶ谷近辺に洞窟は見当たりませんでした。

仕方がないので、DSは

洞窟と同じくらい仄暗い存在である、クラスメイトの城咲くんに預けることにしました。

俺は、城咲くんにDSを渡しながら

「こんな時期にドラクエを始めるなんて勇者だろ」

と言いました。

すると城咲くんは

「ただの遊び人だよ」

と言いました。





そして試験が終わりました。

俺の単位は、まぁ多少天空の塔を登った気はしますが

しかし天空城までは到達しないぐらいで踏みとどまった気がします。

晴れて試験から解放された俺は

仄暗い城咲くんからDSを回収し

ゲームを起動しました。

すると、城咲くんに預ける前には存在していなかった

新しいゲームデータがセーブされていました。

どう考えても、城咲くんがプレイしていました。

試しにそのデータを開いてみたんですが

城咲くんは、間違いなく全クリしてました。

マーニャ、アリーナ、ミネアのパーティで全クリしてました。

そして、その上でカジノに入り浸ってました。

「ゲームの中でもチャラいのか…」

俺はそう呟きながら、城咲くんより高いレベルで全クリすることを誓いました。





そして思いました。

俺と城咲くんは、たぶん大学院を全クリ出来ません。

…たぶんというか

probablyに近い、もっと確かな感じで。