先程故障していたメモ帳が直り、
同時に、
その間に書き込んだメモが一気に消えてしまった。
"人の容姿に対する価値観"と"電車で席を譲らない人に注意する"という内容で
俺はとても大事なモノだと感じたから時間をかけてそれなりの労力を使いやっと書き上げた所だった。

でもその作り上げきったモノが
一瞬にして消え去った。崩れ去っていった。
自分のせいではなく機械の故障という何ともやるせ無いと思えるようなモノによって。

でもここで
とても素晴らしい行動を起こせたと感じている。

メモが消え去ってから数秒時間が経った。その時にフとある考えが頭を過った。
メモが消えすぐに、意識はもう作り直すつもりでいてたのだが
その中で、

『今からまた書こうとしているが
これは、
再確認できる機会ではないか?』

と。
そうすると、
それが頭を過ったかなのか、
《もうメモを作り直す事に
瞬時に気持ちが切り替えられていた!》
という現象が起こった。⇦


本来、
人がこんな状況に陥ってしまったら、本当に投げやりになってしまうんじゃないだろうか?
と想像できてしまう。

長い時間と労力、
それをつぎ込んで作り上げたモノが、出来上がったと同時に、
自分の失敗ではなく
他人、自分以外のものによって跡かたもなく壊されてしまった、と

当然ながら瞬間的にはある種の絶望感のような感覚は得た。
でも今回、
それはほんの一瞬に過ぎなかった。こんなに早く気持ちの中でも大きな落胆の気持ちを
切り替えることができたのは過去にないのではないだろうか。

ここでもやはりヒントを与えてくれたのはイチローだった。
『僕はメジャーリーガーの誰よりもこの気持ちを作ることができます。』という言葉。

俺はそのイチローから学んだ事を今ここで実践でき体現したんだ。


『暗記は実践しなければほぼ忘れてしまう。今結論付けた事をこの先の未来でできるようになってなければ、貴重な今しかできない事を犠牲にし考えていた今日のこの"時間"は無駄となる。これは避けられない事実。だからこそ、
結論付けた事を必ず未来で実践する自分でいる為に、時間が経った後でもちゃんと頭から内容を引き出せるようになる所まで理解し、
実践できる時まで
記憶に留めておけるようにしていなければならない。
今、
その再確認できるチャンスではないか?』と。

英単語と同じ。
一時的な暗記は皆な誰でもできる。だから大抵の人はそれを『憶えた』と捉えてしまう。
でもそれは、
ワーキングメモリーに保存されているだけ。人間の脳は忘れるようにできている。
だが東大生のトップの場合は少し違う。
皆が『憶えよう、憶えよう』と唱えながらスペルに目を向けてる中、
東大生のトップは『一度見たモノは絶対に忘れたくない』という思考でいる。つまりこれは、
前者がその場の一時的なモノだとしたら、
後者はその勉強の時間が終わった後も、忘れないようにと頭の中で記憶を引き出しているという事ではないかという事。
同じようで大きく違う両者の記憶に関する捉え方の違いがそこには確実に存在してる。



問題は、
『何にもない状態、自分の頭だけでどれだけ覚えたモノを引き出せるか。つまり暗誦⇦』

そして記憶する事で一番重要なのが、
『どれだけこの先それを思い出す機会を作ろうとするか⇦』


つまりは、
メモ帳の内容が消えてしまったという投げやりになりそうな事態に対して、
『でもこれは、結論付けた内容を今一度思い出すキッカケではないか?』
と、イチローの言葉である、
やりたくないような事を"やりたい"と思えるように考える、その気持ちを作る行為を、
俺は今ここで実行できたという事。だからすぐに書き直しに取り掛かる事ができたのではないか、と思える。


【やりたくない】の
メモが一気に消え去った感情から、

【やらなくちゃいけない】
【やっておくべきだ】と
憶えている今のうちにやり直さないとという感情から、

【やりたい】と
むしろメモが消えたら消えたで良かった!と思えるような"利益"を見つけ出せた事による感情、


へと気持ちを"意図して"変えていくことができた。
嫌な事を『やりたい』と思える技術を身につける事ができた。


メモを一から、
細々としてしまった記憶を思い出しながら作り直していく途方もない作業。
それを書き始ようとした所から一切不満な気持ちを持たずに最後まで書き終えられた事は、本当に凄いことじゃないかなと感じる。
この一件だけは自分の行動は多いに褒めてもいいと思う。
それだけ、この先仕事などでの上司や部下との人間関係の問題で、必ず関わってくるモノだと思えるから。
部下が何かで失敗したりして自分の仕事が増えてしまうような状況だったり、友達が自分の大事な物を無くしたりするような時が誰しもあるだろう。
その時にその部下や友達に対して、どのような態度をとるか?。

⑴その部下や友達に怒鳴り散らすか?
⑵それとも「まあ自分より経験は浅いんだしな」「人間だから物無くしたりするよね」と『しょうがない』で片付けるのか?
⑶でもそれ以上に『この部下もいづれ上司になり部下を指導する立場になるのだから失敗をする部下をちゃんと配慮してあげられる為にも失敗を経験していったほうがいい。むしろ自分が部下の失敗をしない事を理想としているのであれば、それは失敗をしないで部下が上司になっていくという事。そんな上司が部下を指導していけるのか?』『本当に大切な物だった、だから本当に今悲しくて一杯でいる。でもホントに自分にとって必要な物だったのだろうか? それをこんな形で捨ててしまった事になったけれど、初めて手放したその経験ができた。今ホントに必要だと感じ続けていなかったりするのではないか? (もしかしたら物を手放すのが不安でできなかった場合)自分を変えるチャンスかもしれない。 物は増えれば増える程本当に価値のあるモノは見えなくなってしまう、だからこれが、大切なモノを捨てるようになれるキッカケになるかもしれない。ジョブズが言ってたように、今不安や挫折に対する恐怖に思ってる事、手放せないでいるモノこれらすべては、死を目の前にすれば消え去ってしまうモノである、本当に大切なモノだけが残る、だから自分が死と隣り合わせであることを忘れずにいること、と。
だから今、自分が無駄な物をしょってはいないか?少し自分を見つめてみよう』と。