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鼻毛録

鼻毛抜いたり長さ測ったりどうでも良いことをつらつらと


苦手ならば構わねば良いと思うものの、何故か縁の切れぬ人がある。多少節介が過ぎるところもあるが大変にユーモアの優れたひとで、基本的には憎めぬタイプであるから、決して嫌いという訳でない。ただ、苦手なのである。

 

彼女とは不思議な縁から交流が始まったが、住み慣れぬ土地に住む私を娘の様に可愛がり、困難な時には手を尽くして助けてくれるので、実際、筆舌に尽くし難いほど色々と世話になっている。感謝の念は計り知れず。だが、どうも苦手だという感覚から開放されることがないのである。

 

実はその理由の心当たりが無いでも無い。職業や教養の有無、人種によって人を評価する傾向が強い彼女は、時折強い口調でそれを訴え、人種差別的あるいは侮蔑的な態度になることを隠そうとしない。

 

問題なのは、私自身のことである。そのようなときに同意を求められれば、ただ笑って誤魔化してしまうのが常で、さらにまずい時には、まるで賛成とでも言わんばかりの振舞いでその場を取り繕うばかりとくる。そうしたこともまた暗澹たる気持ちになるから、いざ彼女と会おうということになると、どうにも気が進まない、というわけである。

 

さてこれは何を見せられているのかと言えば簡単なことで、人の振り見て我が振り直せ、というあれである。つまりこれを私自身の中に潜んでいる心理の投影と考えてみるのである。

 

日本人とは文化が違うというだけで、米国人との違いをいちいち比較しては無意識に貶してはいまいか。反省すべき点は無いか。差別的思考というものに、善悪の大小などは無いのである。

 

私自身が本当の意味においてひとを区別しなくなったとき、この友人との関係は変化するのであろう、あるいは彼女もまた同時に変化していくのかもしれない。