NICU,GCUの入院中の話は出版した「大丈夫。今日も生きている」に書いたけれど、
その後の手術の話をきかれることもあり、
しかも、珍しくない手術なので(患者が少なくない)参考になる方もいるかと思い、書いておこうと思います。
 
2015年奏ちゃんが生まれてNICUに入院して、
2016年の春入院中最後の手術である人工肛門の閉鎖と鼠径ヘルニアの手術を受けました。
まだ体力がないせいか、1週間おきに謎の感染症にかかって発熱しを繰り返してはいたものの、
術後の経過は順調で、後は体重を増やして退院の日を待つだけでした。
 
ですが、ある日...
回診していた先生が、奏ちゃんの下半身を見て、
「あれ?」
と言って動きが止まりました。
 
 
また何か...
 
と思ったら、
先生が奏ちゃんのおちんちんを見て、
「尿道下裂です。」
と言いました。
 
尿道下裂と言うのは、
簡単に説明すると、尿道の位置が違うのです。
全く気がつかなかったのですが、小さなおちんちんの先に穴が見えるものの、実はそれは穴は空いていなくて、おしっこが先から出ずに、途中に穴が開いていてそこから出ていたのです。
 
とはいえ、ちゃんと排尿はできているし、将来立っておしっこできなくなるかもしれない(女からしたらどうでもいいけど自尊心とかも関わるらしい)
将来子どもをつくる時にできなくなるかもしれないと説明を聞きました。
 
ただし、命に関わらないので、手術をやるかやらないかは親の意向次第。
子どもを産んだら、医学に関して無知なのに、親の判断で子どもの将来が関わってくる場面が立て続けに起きました。
人の運命を握ってしまう。親って、大変...
 
でも、今まで生きるか死ぬかな手術を受けてくると、
命に関わらないと聞くだけで、もう安心。
「将来困るなら、手術します!」
とすぐ返事。
 
たぶん、元気な赤ちゃんがいるお父さんお母さんなら、「手術!」という言葉に焦ったり青ざめたりするかと思いますが、
私だけでなく、他のGCUに長期で通っているお母さんも、尿道下裂か二分脊椎が見つかっても、
全然余裕で「うちの子おしりの穴二つあったみたい!」と笑いながら話してくれました。
もう、新い病気が見つかっても、みんな慣れてしまっているのです。
命に関わらなかれば大丈夫と、余裕。
 
ただし、入院していた病院に小児の泌尿器科がないので、
退院してから別の病院で「トイトレが始まる3歳くらいで手術を受けたらいいのでは。」と言われて(うる覚え)
悪化するものでもないので、それまで様子を見ることにしました。