未熟児網膜症とは
未熟児で、まだ発達途上の眼球内で網膜血管が異常増殖する病気です。網膜血管は胎齢14週頃より発生を始め、枝分かれして成長して30週で完成するのですが、未熟児で出生して安定した母体から急激に環境が変化すると、網膜の血管は異常な方向に増殖します。これが進行すると、網膜を牽引して網膜剥離を起こし、重篤な視力障害、時には失明にいたります。
とあるように、奏ちゃんは25週4日で生まれたので、網膜血管がうまく育たなかったのです。
生まれてからも、網膜血管が育つことがあるそうで、NICU、GCU入院中も毎週検査をして様子をみていました。
網膜血管が育たないと、血管がない白目の部分をレーザーで焼いてしまう手術をする予定で、手術の副作用は弱視や視野が狭くなるという話でした。
弱視でもなんでも少しでも見えていればいいから、手遅れになって失明するくらいなら、一日でも早く、レーザー手術をしてほしい!
当時はそんな気持ちでした。
結局、ギリギリまで待ちましたが、網膜血管は育たず、失明の恐れがあるので、レーザー手術をしました。
手術は成功しましたが、何年か経ってから網膜に穴が開くとかもあるらしいのと(滅多にないらしいですが)、弱視のため経過観察は高校生くらいまで続く予定です。
幼児の視力検査はとても大変で、飽きてしまうし、見えてるのか見えていないのかわからず、
ただ私は、ずっと頭からレーザー手術した事実が離れないので、
自宅でも、赤ちゃんの時は少し離れたところから手を振り、見えているか確かめたり、
指差したり単語が出るようになったころには、
遠くの車や飛行機を指さす様子を観察しては、
「見えてる!」
と、安心していました。
結局は、視力は0.8で、弱視だとわかり、視野はどこまで見えているのかわからないけど、
見えているんだから、それだけで万々歳です。