ペットボトルキャップを集めて、世界の子供たちを救おう!
これが、ペットボトルキャップリサイクルのうたい文句です。
あるNPOでは、すでに募金総額は4000万円を超え、それ以上の金額を寄付しています。
いやあ、本当にいいことをしている、リサイクル万歳!
ペットボトルキャップのリサイクルを勧めてくる多くの善良な人は、もちろんこの話を信じています。
PTAのお母さん方、企業の総務で働く人、学校の先生、そういった人たちは100%善意でこの運動を行っています。
しかし、ペットボトルキャップリサイクルに経済的意味がないことは、それを行っているNPO法人の収支報告書を見れば明らかです。
でも、それが良いことだと信じ込んでいる人に、それを説明しても全く通じません。
とにかく、困っている人を助ける活動は全て善である、というのが、日本の教育だからです。
赤い羽根募金の運動なども同じ。動機が善であれば、結果がどうあれ、行動が正当化されるというのが日本の愚かな教育であって、そのことに疑問を持つ人は僕のようなへそ曲がり以外、ほとんどいません。
ただし、きちんと理解するためには、経済活動についてのリテラシーが必要であって、それは日本の教育ではタブーとなっています。お金のことを教えると、各方面から非難の矢が飛んできます。
だから、善良な人を騙してお金を吸い上げるというのは、赤子の手をひねるごとく簡単なことなのです。
ここに、あるNPO法人の収支報告書がありますので、それについて説明します。
収入と支出はほぼバランスしており、事業規模は約1千万円です。
内訳をみると、収入の半分は、サポート企業という30社の会社からの会費となっており、540万円です。
キャップを販売した分の収入は約300万円、その他の寄付などが150万程度あって、総額で1000万円程度あります。
そして、支出の一番はワクチン支援費で、約400万円、その次が人件費で230万円程度、次いでキャップを収集するための運送費用が140万円となっています。
400万円の支援ができていますが、そのために600万円のコストが掛かっています。そして、それを埋めるために会費や寄付金でカバーしているという状況です。
だったら、その会費や寄付金をそのまま支援として寄付してしまえば、600万円の支援ができます。キャップを集めるより、1.5倍の寄付が出来るのです。
以上のことから、目的である世界の子供たちを救うためだったら、何もせずに金だけ集めて出せばいい、ということになるのです。
しかし、これは広告イベントとして考えると、それほどおかしな話でもありません。キャップを集めてリサイクルすることを楽しむ人達にそういうイベントを提供して、そこに企業の広告的要素を加える。
会員企業が年間540万円、平均で一社18万円を負担している意義はそこにあります。
実際、リサイクルしていることは嘘じゃないですしね。
リサイクルというのは、どうも日本人の心を引き付けるもののようです。
問題なのは、これは善なる活動であって、すべからく協力すべきだという話をされることです。
そしてそこに、役人が介在し、税金が投入されているということです。
リサイクルは環境によい、環境によいことは善である、なので、リサイクル活動をすべきだ、それに逆らう人は悪だ、今はそういう図式になってしまっています。
リサイクル活動というのは、本来は資源の再利用によって、温暖化ガス削減やエネルギー節約といったことは実現することが目的ですが、実際はリサイクルを行うことによるエネルギー消費が増えますので、その意味では全く意味はありません。
逆に、リサイクル活動には、経済活動を活性化させることには効果があります。それはイコール、それによって利益を得る人たちがいるということです。
リサイクルすることで、結果として経済主体が増えます。ここでもNPO法人が1千万円規模で事業を運営することが可能となっていますし、そこから仕事を得ている人もいます。ですので、そのことは悪いことではありません。
しかし、大きな問題は、子供たちが真実ではなく、欺瞞を教育されていることです。
リサイクルによって石油消費や炭素ガスの増大を防ぐことができるという、バカげた話を本当だと思い込まされていることにあります。さらには、ペットボトルキャップというなんの価値も無いものを集めることで、海外の子供たちを救えると思い込まされているということにあります。
結局、ぼったくられるのは情報弱者です。そして、そういった情報弱者が無意味な時間とお金を負担し、経済活動を支えている、それを知ることが大事です。結果として税金を使い、税金が足りなくなるというのは困ったことですが。
あらゆる環境運動は、情報弱者に対するぼったくり施策だと思った方がいいと思います。
