「色」の世界というとファッションカラー、トレンドカラー、カラーコーディネート等々、
そういうことへの提案が目立っていますが、それ以外に介護、福祉、
教育、安全などの研究、提案もさかんに行われています。
高齢化社会へ向かう日本の取り組みの一つとして、
高齢者の安全確保も重要です。
一人暮らしの高齢者も増える中、夕方ちょっと一人で夕飯の買い物へ・・・
比較的、暗い色を身に付けがちな高齢者は薄暮の中、運転者に
気付かれにくく、交通事故に繫がるケースが多いのが現状です。
2002年内閣府で反射材委員会が設置され、衣服に反射材を
取り入れ、特に子供、高齢者の安全を守ろうと言う取り組みが
されました。
色の性質からいうと、ビビットな赤や青緑が適切ですが、
高齢者の(女性)色の好みは濃い紫又はパステルの紫という結果。
更に服を選ぶ際のポイントは?と聞くと、
「品がある」「清潔感が有る」「洗練されている」というのが上位でした。
つまり、前回の介護のユニフォームも然り、
単に安全だから、機能的だから、汚れにくいから、では
なかなか普及していかないと言えるのではないでしょうか?
安全な色とわかっていても、どこか品が無くダサい?
1回は着てみるけれど、次から何となく袖を通したくない・・・・・・。
やはり、人間には機能性だけでなく、感性の部分も
必要なのです。
物理的にも心理的にも納得出来る商品開発が、やはり
今後も重要ですね。