2015年IMJ(統合医療学会北海道支部)ニュースレター投稿紹介。

 

人類の食事は一日何食ですか?

 

陶氏診療院院長・医学博士 陶恵栄 副院長 沈 怡

 

糖代謝が異常になると糖尿病、糖質代謝欠損症(糖原病);脂質代謝異常になると高脂血症、脂質代謝酵素欠損症(Gaucher病、Niemann-Pick病、Tay-Sachs病);タンパク質・アミノ酸代謝異常になると、アミロイドーシス、α1アンチトリプシン欠損症、フェニルケトン尿症、Marfan症候群;核酸・ヌクレオチド代謝異常になると、痛風、Lesch-Nyhan病が発生します。いろいろな代謝異常により、動脈硬化、肥満心臓病、癌まで致命的な病気が発生します。

 

三食することで、身体に一番でた反応は肥満です。なぜ晩御飯を食べると肥満になるのか、近代の研究者の研究によると、脂肪細胞に脂肪をためこみ働くたんぱく質BMAL1(脂肪貯蔵たんぱく質)が関係しています。BMAL1の生理リズムの研究でその理由が明らかになりました。

BMAL1というたんぱく質が多いほど、脂肪がたくさん増えます。午後10時から午前2時の間、BMAL1の量は一番多くなります。朝6時から午後3時は一番少ない(夜の1/20)です。一日二食の人間の進化の結果で、夜食事するのは向いていないことが分かります。

 

現代医療により、乳幼児の死亡率が減り、大規模な戦争も減り、救急医療の普及により、人類の平均寿命は近代100年間で、世界の平均寿命が31歳から倍以上になりました。しかし、人の死因は感染症と戦死から生活習慣病に変化し、健康寿命を目指すため、生活習慣を直さないといけないです。そのため、基本的なことは自分の健康状態に合わせて一日の食事を何食にしたら良いのか?を理解して、行動すべきではないでしょうか。

 

陶氏診療院に通う患者さんは、その中国医学の健康理念と処方を指導すると、晩御飯を抜き、早寝早起きなどを実践したら、肥満者は正常になり、癌患者も健康に回復した例もあるので、人類のあるべき姿に戻るように、健康のため、食事は一日二食を選ぶことをお勧めします。