2012年IMJ(統合医療学会北海道支部)ニュースレター投稿紹介。

 

中国医学五臓六腑の四季食養生法

 

陶氏診療院院長・医学博士 陶恵栄 副院長 沈 怡

 

医食同源の中国医学、その代表経典医書は、中国最古の医典《黄帝内経》と本草書神農本草経》だ。その中の食養方として、素晴らしい知恵と実用方法を記録されている。食養の薬を上中下品と分けた。

 

下品の治病薬(治療薬)は治病用の物で、全て毒(毒の特性で治療効果があり)を持っている。治療のため、毒を以て毒を制する。治病薬で、毒が多いので長期にわたる服用はよくないとし、現在の西洋医学をベースにした治療薬に相当すると考えられる。

 

中品は養性薬で、部分的に毒をもっている。現在の強壮薬・予防薬・健康食品・保健薬に相当すると考えられる。体力を養う目的の養性薬で、使い方次第で毒にもなるので注意が必要とする。

 

上品は養命薬で、命を養う。生命を養う目的の養命薬で、無毒で長期食用(服用)可能とする。現代語に言い直すと、食品だ。本来の食品が、生命力を溢れる、勿論無農薬・有機・自然・天然の物とする。《黄帝内経》中で、上品の物は「種」と称し、種こそ、生命力の最高象徴だ。