「今は、スタッフがいなくて困っているんだ。そんな時、1ヶ月も休まれちゃ困る」
大学のスクーリングに参加するために休暇届を出したとき、理事長に許可がいただけませんでした。
「看護師として立派にやっているのに、なんで、大学なんて行っているの? もっと看護を勉強した方がいいんじゃないの?」
理事長は、大学へ行かせないように、説得してきました。
「いえ、私は看護をする上でも心理学は必要だと思うのです。よりステップアップするために、学んでいるのです」
「それでも、今回はあきらめて、来年にしなさい」
「それでは、話が違うじゃないですか! スクーリングに行くことも理解いただいた上で、雇っていただいたのではないのですか?」
「あれはあの時。今は状況が違うんだ。だから、今回はあきらめなさい」
「あきらめません。休暇がだめだというなら、辞めさせていただきます」
「こんないい条件の病院はないぞ。辞めてどうする?」
「辞めて、スクーリングに参加します。お世話になりました」
私はこうして、病院を去ることになったのです。