加藤桃子奨励会員が初代女流王座に王手を掛けた、リコー杯女流王座戦五番勝負
第4局が行われ、122手で後手の清水市代が勝ち、2勝2敗で最終戦にもつれこみました。

前局では事前の宣言通り、意表を突くゴキゲン中飛車で勝利した加藤でしたが、
今回は先手と言うことで、先手加藤桃子、後手清水市代ともに相居飛車となり
先手からの角換わり、お互い銀を中央に出す相腰掛け銀の出だしとなりました。

先手が玉を左に寄せたのに対し、後手は居玉のまま態度保留。ここで先手は
中央の銀をぶつけて銀交換。後手は銀と連携しての角の打ち込みを警戒して
玉を右に上がります。先手は突きだした歩の支えに飛車を4筋に回します。

後手は4筋の守りに銀を上げますが、先手はその銀を狙っての桂上がり。
続けて5五に角打ちで後手の金銀が戦線から離脱せざるをえなくなったところで
4筋からの攻撃。歩交換から飛車が走ります。
後手は飛車成りはあきらめて5五の角だけいじめにかかります。
先手は角を犠牲にしての飛車成り。対する後手は銀打ちで守りを補強します。
さらに奪った桂馬を使っての攻めに、後手は攻防の角打ち。

かまわず攻める先手に後手は角を引くのは後回しに、攻めの手を選びます。
先手がいったん守りを固めると後手も手を戻して角引きで守りに入り、手番は
再び先手に。今度は戻った角を狙い目にして攻めを継続させます。

先手がたらしの歩で龍取りの角打ちをさけながら攻めを継続させる間に
後手は反撃開始となります。8筋の飛車を通し、桂馬が活用できるように
6筋の歩をつっかけます。対する先手はいったん放置で攻め合いに銀が
相手陣に入り込みます。

後手は角を見捨て金取りから相手玉右側に桂馬を打って左右から
攻め立てる態勢を作ります。対する後手は角を奪った物の、継続の手が
なく、後手の飛車が守りによく効いていてなかなか攻める手が見つかりません。

後手は6筋からまっすぐに攻めの手を入れます。先手はいったん中央に
寄った後手の金を押し戻してから、6筋は後回しにして、4筋にに打たれた
桂馬を払います。

後手は持ち駒が少ない中、先手玉の正面から直接攻撃。駒を精算した後
底角で先手玉を脅かしてさらに正面から攻めを続けます。駒一枚入れば
即詰みになるところ、先手は後手の〇守りの金を釣り上げ、ぎりぎり攻防の
角打ちでしのぎます。

後手は角交換で応対しますが、持ち駒が角1枚と言うことで攻めの継続が
難しい状況。逆に持ち駒豊富になった先手に楽しみが増えました。
後手は飛車を5一に回して最後のお願い。しかしここで先手が受け間違えます。
飛車を呼び込んでの受けが後手の攻め駒を増やす結果になり、とたんに
先手玉に詰めろがかかります。

後は後手玉が詰むかどうかだけの勝負となり、必死で先手は後手玉を
追いますが上部に余裕を持つ後手玉を追いつめることはかなわず、
タイトル直前で取り逃がしました。

序盤優勢に進めた加藤でしたが、中盤での先手の攻め間違いをとがめての
的確な反撃、さらには勝ちが見えた終盤で震えたのか寄せ間違いでの
ミスを見逃さなかった清水の粘り勝ちでした。