マイナビ女子オープン本戦、鈴木環那VS甲斐智美の一局は、108手で後手の
甲斐智美が勝ち2回戦に駒を進めました。

先手鈴木が居飛車で始めると、後手甲斐は得意のゴキゲン中飛車に。
お互い玉の囲いを決めた後、後手が3三角と上がったところで角交換。続いて
先手は2筋の歩を交換して角を打ち込み馬を作ります。

後手は飛車を下段に引いて2筋に回して飛車の進出を防ぎます。
2筋をめがけてお互いの桂馬が向かい合いますが、銀も進出させ、備えに角を
打った後手が先手の桂馬を奪います。代わりに馬を前進させて角を狙う先手ですが、
ここで後手はあっさりと角を前に飛び出せ、守りに上がった先手銀と交換します。

先手は馬を5五に引きますが、ここで後手は再度飛車を5筋に転じ、桂馬を加えて
中央からの突破をはかります。双方中央に駒を寄せてきますが、後手が5七の地点を
守る角金を下げさせて攻撃。先手は5一の飛車にあてて角打ちを行いますが、
後手はそれを放置。一気に5筋を攻め込みます。ここで飛車取りは不利と見て先手も
これに応じます。

狙われている飛車の活用かと思われましたが、後手は遊び銀を戦線に参加させ、あえて
飛車角交換を選びます。先手はただちに飛車張りと歩を使って1段目から後手の美濃を
攻めます。
先手は斜め駒を奪いに守りの飛車を動かしますが、先手はその前に攻めきるつもりで
駒を進めます。
先手は待望の斜め駒を奪いますが、駒交換で奪った駒で、後手は先手の守りの要の
馬を攻め、馬が動いた瞬間に角が前進、先手玉を脅かします。

後手が駒を足している隙に先手は攻めの態勢に入ります、しかし攻撃態勢に入るのが
少し遅れて、逃げ道を封鎖していた馬が動かされてしまったため、後手玉は安全な形に
なっていて、即詰みにはならない模様。対して先手玉には詰めろがかかった状態で、
やむなく先手は受けざるをえなくなりますが、さらに詰めろがかけられます。

ここで秒読みに入った先手鈴木は決戦に。飛車成りから後手玉に迫りますが、
逃げ道が広がった後手玉は、頓死筋だけに気をつければ安全。
ここは時間的にもまだ余裕のある後手甲斐が冷静に受け止め、鈴木の頑張りも
ここで潰えました。
結論的には攻めのチャンスを見誤ったというべきか、後手に優位にさせてからの
攻撃では間に合わなかったということでしょう。