マイナビ女子オープン本戦開幕戦、中井広恵VS貞升南の対局は、
125手で先手の中井広恵が開幕戦をものにしました。

先手中井、後手貞升の相懸かり模様で始まった戦いは、後手が一手損角換わりを
選択。お互い矢倉に組み両端の歩を突き合う形となりました。
両者腰掛け銀の先後ほぼ同形のまま陣形をととのえ、先手が4筋に飛車を回し、
さらに2五角を打って攻撃陣を厚くします。対して後手も2二角と自陣角を打って
4筋を守ります。

直後4五で駒がぶつかります。歩交換銀交換で先手の桂馬が4五に進出、後手陣を
脅かします。
後手は金を上げ、交換した歩銀を打って飛車の進出を防ぎますが、先手は狙い通り
1筋2筋の歩をつき後手の守りの金を上げさせ、前進している後手の金銀を分断
させて先手の飛車角の自由を有効にさせる手と出ます。しかし後手も分断はさせじと、
桂馬銀角を前に上げ、玉の囲いを解いてしまった状態で対抗。
先手は実質桂馬と銀の交換後、飛車を2筋に回して飛車角で2筋突破を目指します。

後手は先手の猛攻が開始される前に、前に出した桂馬を利用して先手玉に
迫ろうとします。あやよくば王手飛車の狙いを見せながらの攻めは、先手玉を
不安定な位置に移動させ、守りの駒を打ち、取れば王手飛車がかかるだけに
先手も攻めが難しいところ。

先手はあえて王手飛車の手に乗り、合い駒に角を打って、飛車角交換に。結果的には
先手が馬を作った形にはなりますが、後手は金を守りに打ち、飛車金2枚で受ける
形に。馬に金が当たっている状況ですが、後手は守り駒の飛車にあてて角を打ち、
最低馬飛車交換、うまくいけば即詰みの形を狙います。

しかたなく後手は飛車を見捨てて当面の馬を取りますが、先手の狙いは飛車ではなく、
後手の持ち駒に飛車角と歩しかなく受けが難しい状況を見て、玉側にある銀を
奪っての王手。歩でしか合いができない後手に先手は悠々と守り駒の金を
はがしてゆっくりと後手玉を追いつめようとします。

後手は最後のお願いとばかり、攻防の飛車を相手陣に打ち込みますが、金銀5枚を
手持ちにしている先手には通用しません。落ち着いて詰みを読み切った先手は
慎重に
粘る後手玉を追いつめ、ぴったりの駒で攻め落としました。

結果的には中井の貫禄勝ちと言ったところでしょうか。