僕は同窓会が好きだ。
やはり、歴史家なので、遺跡を巡るのが好きで、「ああ、昔は、ここに水道橋があったんだなぁ、今はツタで覆われちゃって、よく分からなくなっているけど」などと、過去の遺物が、今、どんな風になっちゃっているのか、感じて、諸行無常だったり、しみじみするのが好きなのである。
そういう意味で言うと、久しぶりに会う人を過去の遺物扱いして、本当に失礼な話だけど。
でも、僕たちは、前にしか進んでいかない時間軸の中で、生きているワケで、年を重ねていけば、どうしたって、常に生産され続ける過去に、より一層囲まれていくのだし、どんどん古くなっていく過去の出来事の熟成具合というか、風化具合から、逃れることは出来ない。
そう考えると、やっぱり、寂しくもある。
思い出せないことは増えていくので、過去は、どんどん他人の顔をしていく。
そして、同窓会で、懐かしい顔ぶれに会うってことは、過去の自分との邂逅でもあるワケで、そうした懐かしい顔ぶれが他人の顔になっていくってことは、過去の自分自身との断絶も感じざるを得ないワケで、そういう意味では、やはり寂しくなっちゃうのかも。
だから、そうならないように、去年は、2月と12月に、すごく懐かしい高校時代の友人たちと会をもった。
30年振りとかに。
それで、とりあえず、過去と今は繋がったと思う。
ちゃんと楽しかった。
さて。
年齢のせいか、そんな同窓会が多くある僕の周辺。
今日もこれから。
前の前の職場の100人規模のスタッフとの、ある意味同窓会。
これも会う人、ほとんど10年振り以上だから、相当熟成されている。
そもそも、思い出せるかな。
そもそも、思い出して貰えるかな。
そんな恐怖もあるから、こういう時、来ない人もいるけれど、足が遠のくのかも知れない。
単に、興味がない人も多いのだろうけどね。
でも、今日は、ちょっと緊張している。
行かない人の気持ち、少し、分かる気がするくらい。
先ほど、幹事から、「地震被害のこともありますが、そんな時だからこそ、旧交を温めたい」というメッセージ。
まぁ、その通りだと思う。
そんな気持ちで、行ってみようかな。
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終了。
想像以上に楽しめた。
良かった。
会ってくれた皆に感謝。
また会いたい。