先日の「久米宏ラジオなんですけど」は、果物などの特殊冷凍の技術で躍進をしている株式会社デイブレイクの代表木下昌之氏がゲストだった。
 
特殊冷凍の技術を用いれば、これまで破棄されていた形の悪い果物などに新たな食感などのプラスを与えて市場に送り出すことができ、日本で年間643万トンものフードロス、すなわち、食べられるのに捨てられる食品の量の抑制に貢献できるそうだ。
 
といっても、この会社はまだベンチヤーで、全体のフードロスの削減に1%貢献できるかどうかのレベルらしいが、それでも、全体のロスの1%って凄い量なのだろうと想像して、感心した。
 
僕が感心したのは、社員20人くらいのベンチャーという特性だからなのだろうけど、土日祝日は、原則、休みだけれど、実際は、仕事という言うワケでもなく出勤して、仕事をしている社員がいるということである。
 
そうラジオで述べる代表自身も、ほぼ、休むことなく、仕事をしているらしい。
 
そりゃあ、そうなるよなって思う。
 
つまり、言われたことだけ仕事をするような職種は面白くない。
 
今、自分が抱えている仕事には、世界的にどんな課題があるのだろう。
 
そんなつもりで仕事をし始めたら、課題解決のための色んなアイディアが沸いてきて、それを試してみたいから、「今日は休日」と言って一日家で寝ていたりゲームしていたり、、、ってことにはならないだろう。
 
無論、ワークライフバランスは大切だ。
 
仕事だけでは生活できぬ。
 
家事、子育てその他、暮らす上での市役所での手続きやら町内会の奉仕作業など職場以外で人としてやらねばならないことは多くある。
 
僕が言いたいのは、半ば研究職のような仕事をしていると、そういう仕事ぶりになるよねってこと。
 
デイブレイク代表の話を聞いていて、ああ僕も一緒だなと、ほぼ土日無く出勤し、30連勤がアタリマエの自己の勤務ぶりに胸をなで下ろしたのだが、一応、僕にも上司がいて、
 
「tanyさん、そろそろ、いい年齢だし、若い人と交代して、土日のある部署に配置転換しましょうか」
 
などと、嘯かれた。
 
真顔で冗談言うのはやめて、寝言は寝て言いなさい。
 
と言いたいところだけど、僕の方が笑ってごまかした。
 
まぁ、上司としては、社員が過労死されたら、責任問題になるし、一応、そういう助言をしたよ、ということなのだろう。
 
でも、僕には過去がある。
 
そんなつもりもなかったけど、2012年に、そういう土日休みが完全に保障される部署に異動になったら、大変なことが起きた。
 
骨腫瘍が発見され不眠症になり、毎日ヒマで20km走るようになり、体重は20キロ近くも減った。
 
なんか、いいのか、悪いのか、分からないけど、明らかに僕は僕のバランスを崩した。
 
思う。
 
これからは、“仕事をしてないように”見せて、つまりカモフラージュして、仕事をするようにしないと。
 
やりたいこと、解決したい課題解決もおぼつかない。
 
世の中には、課題を解決するよりも、つつがなく決められたことだけをやって、結果、世界が滅んでも構わない、というか、そのことに責任を感じなかったり、そもそもそんな発想になること自体、信じられないというスタンスの人も居る。
 
僕は、目の前に広がる世界に、課題があるのなら、真っ向から解決のため、あらゆる時間を使って努力したい。
 
それが、生きる意味だと思っているので。
 
なんだか、大袈裟な話になってしまった。
 
上司から、そろそろ、後進に席を譲っては、、、というだけの話。
 
でも、フードロスに向かいながら、結果、美味しいフルーツの魅力に取り憑かれ人生を謳歌しているデイブレイク代表の話に感銘を受けたっていうのも本当の話。