夏休み第一日目。


今年は仕事の都合で夏休みが3日間なので、恒例の家族旅行は断念、、、。


でも、奥さん、よく出来たもので、無難な日帰り小旅行を企画してくれたので、それに乗っかることに。


早朝、静岡の自宅を出て、神奈川のお墓にお花と線香を供えて、そこから、東京の端にある僕が4年間過ごした大学を散歩して、最後は多摩動物公園に行き、帰りは小田原に出て、夕飯にうどんを食べて帰るという、はとバスもびっくりの大移動コース。


この行程を中2の娘と小4の息子を連れて回るっていうのだから、奥さんの力は、全く凄い。


僕が企画担当者だったら、即、プレゼンの段階で却下である。


なので、僕は、何も言わず、三人の後ろをトボトボと引率されて歩いた。


まぁ、墓地は暑かった。


お盆の時期が近いし、まことに正しい行いだけど、日中、サザンが歌い出しそうな日差しの下、何も陽を遮るものがない墓場をオロオロと歩くのは、宮沢賢治でもなければ、なかなかの業である。


2の娘が、小4の弟に運ばせてきた桶の水を柄杓で、170センチ近い身長と長い手足を生かし、バシャバシャ、祖父と祖母の眠る墓にぶっかけるが、ぜひ、生きている僕にもぶっかけて欲しいと。


そのくらい汗まみれ墓参り。


幼い頃、縁側で僕のこと、うちわで扇いでくれた祖母を思い出しつつ、、、。


続いて、大学へ。


関係者から、休日でも自由に出入りして生協、学食も使えますよと聞いていたのだけど、アタリマエだが、実に閑散としていた。


多分、卒業以来。


22年ぶり。


昔は駅から30分近くかけて山登りして登校したが、今は、モノレールが出来ていて、僕が古文書と悪戦苦闘していた文学部棟など、駅の目の前。


それに合わせて、お洒落なカフェやラウンジなどが立ち並び、全く僕の通っていた頃の無機質な感じではなくなっていた。


ただ、コンクリート打ちっ放し的な感じは、今も一緒で、小4の息子は、


「この建物、マイクラで作れそうだな」


などと言っていた。


息子は大学を高校の延長のように考えていたようで、林立する学部棟や図書館、大きな学食など、その規模の大きさにビックリして、僕の求めるリアクションをずっとしてくれていた。


勉強を嫌悪してやまない彼には何かを抱くきっかけになってくれれば良いのだけど。


もっと勉強を敬遠している中2の娘は文学部の事務室前のロビーで誰もいないのをいいことに、ソファーにひっくり返って寛ぎまくり。


そうは言いつつも、何か彼女にも取っ掛かりが生まれればいいなと思う。


で、とどめのような多摩動物公園。


着いた時、15時。


通常17時までの営業時間が今日は20時。


じゃあ、良かった!  ではなく、もう家族みんな疲労困憊。


今日一日で、どれほど歩いたか。


さらに、この動物園は、まぁ、広い。


しかも、アップダウン激しい。


登る、登る、下る、登る、下る、、、


サルが暑さのあまり、堀の下で腹出してひっくり返っていたけど、僕も、そうしたい気分。


でも、先程、文学部棟でひっくり返っていた中2娘を注意したばかりなので、力を振りしぼって、コアラ館まで上り詰めた。


昔は、すごい人だかりで、長い列に並ばされて、じりじり進んで、木の葉に顔を埋めかがみこみ背中だけを見せて微動だにしなかったコアラくんの印象が強かったのだけど、振り返ったり、ユーカリ食べたり、木と木を移動したり、サービス精神旺盛。


タスマニアデビルやユキヒョウも、動いている姿見れて良かった。


で、今、帰り道。


東海道線はもうすぐ熱海に。


小旅行のようで、大旅行。


満腹なり。


さて、明日も休みだけど、どんな企画が待っているかな?