サンゴジュナス
森の奥深くの幻の果実
誰かを待つように赤く熟してく
もし神の果実なら命を救うだろう
悪魔の果実なら命を奪うだろう
その真実は誰も知らない
けれど誰もが剣を取って
絡まる蔦も邪魔する者も
断ち切りながら森の奥へと進む
流した血の向こうに幸せが待つのなら
息絶えた幸せは何処へ何処へ行くのだろう
その実はただ静かにそっと赤く染まってゆく
あなたが手にしたら誰に食べさせる？
あなたの憎む人？愛すべき人？
血で血を洗い手にした果実
薄暗い部屋 裁き待つ者
あぁ咎人よ 犯した罪を
その真実に賭けてみる気はあるか？
手にした免罪符に神が微笑むのなら
失った幸せをきっと取り戻せるだろう
貪る眼は明日を乞う涙滲んでゆく
赤く赤く染まってゆく 巡る巡る体中を
待ち受けるのは幸せか
二度と抜け出すことのない闇か
流した血の向こうに幸せが待つのなら
息絶えた幸せは何処へ何処へ行くのだろう
かざした手の向こうに光が溢れるから
息づいた幸せを二度ともう二度と離さない
赤く染まるサンゴジュナス 幻の果実