「団員の知人にも東日本大震災で被災された方もいます。
でも、私たちはそれでも敢てこの演奏会を開催しました。この思いが届きますように。」
これは今日行って来た京大合唱団さんの春の発表会のロビーコールでの総務の女性のあいさつです。
舞い込んできた1枚の招待状。
昨年12月、ここと神戸大学混声合唱団アポロンさんと悩んだ末、
一度は行くと明言しながら行かなかった・・・。
しかし今年も招待状が来た・・・。
その招待状は単なる紙切れではなく、団員1人1人の思いが詰まっていた・・・。
会場入りした瞬間、最初は戸惑いがあったが、いつしか以前の私に戻った。
しかしこの演奏会、ものすごい困難の中開催されたものであることが徐々に判明していく。
1st.stageの「月に寄せる歌」は月の美しさを描いた作品ですが、
皆さん「被災地にもこのささやかな月の光が届きますように」と言う思いで歌っていた。
2nd.stageの「空の名前」も被災地への思いを込めて歌っていた。
3rd.stageはアニソン特集。
最初の「魔法使いサリー」から飛ばしていたが、
次の「摩訶不思議アドベンチャー」では男声合唱本来のパワー全開、音の「かめはめ波」が出ていた。
ラストの「となりのトトロ」は私も歌ったが、周囲もおっかなびっくり歌っていた。
4th.stageは一転して混声合唱曲「ふたたび私も・・・」でしたが、
たとえどれほど痛めつけられても春はまためぐりくる。
全てを失っても再出発はできる!そんなメッセージが込められていました。
ロビーコールで歌われた「宇宙戦艦ヤマト」に関して、感じたことです。
これは皆さんにも言いました。
「たとえすべてを流されても、『命』と言う最後にして最大の武器はまだ残っている!
そして合唱人には『歌』がまだ残っている!
たとえ時間がかかろうと、絶対復興できる!」
だから皆さんが今回の演奏会を「歯をくいしばって」開催したのも
「この演奏会を復興へのファンファーレにしてみせる!」という京大合唱団さんの固い決意の表れだと思います。
ロビーではすっかり顔を覚えられていて、
「いつもありがとうございます!」のあいさつがあり、
「夏もお願いします!」
「ついでに12月も!」
と言われていました。
京大合唱団さんの8月は奇しくも人類初の核兵器の洗礼を受けた広島の地にある広島大学さんとのジョイント。
帰り道、件の総務の女性と一緒になったのですが、
「京都合唱祭ももちろん行きます!」
という発言に「日曜日ですので、ぜひお願いします!」
と言われてしまいました。
もちろん申請してますので、公休になれば必ず行きます!