最近少しずつ少しずつ読み進めていた本を、昨日、いや
今日か、やっと読破しました。
厚さ2㎝程、文庫としては厚いほうで、外へ持ち歩いて
いなかったのでなかなか進まず。
でも半分位まで来たら一気に読破しました。

「風が強く吹いている」
三浦しをん
箱根駅伝を走りたい――
そんな灰二の想いが、天才ランナー走と出会って動き出す。
「駅伝」って何? 走るってどういうことなんだ?
十人の個性あふれるメンバーが、
長距離を走ること(=生きること)に夢中で突き進む。
自分の限界に挑戦し、ゴールを目指して襷を繋ぐことで、
仲間と繋がっていく……風を感じて、走れ!
「速く」ではなく「強く」――
以前に「舟を編む」を読んだ時に(その時の記事☆)
他にも三浦さんの作品を読んでみたくて買っていたんです。
ある春の日、蔵原走(寛政大学1年)は、高校時代に
インターハイを制覇したスタミナと脚力を生かして、
万引き犯として逃走中、清瀬灰二(寛政大学4年)に
つかまり、成り行きで清瀬が住むボロアパート、
竹青荘(通称アオタケ)に住むことになる。
ハイジの呼びかけで、このアオタケに住む寛政大学の
学生10人で箱根駅伝を目指すというお話なんですが、
ほとんどが走ることに関して未経験者で、読んでいる
こちらも、「これ、無理じゃない??」って突っ込み
たくなるメンバーなんです。
●ハイジ(清瀬灰二・キヨセハイジ)
文学部4年生。駅伝チームの主将。
陸上競技部の寮であるアオタケでの食事や掃除、
陸上部員の健康管理やトレーニングメニューなどを
仕切っている。人の心を操るのが上手。
高校1年生で5000mを14分10秒台で走るランナーだった。
●カケル(蔵原走・クラハラカケル)
社会学部1年生。かっとなりやすい性格。
高校2年生で5000mを13分50秒台という驚異的な速さ
で走る天才ランナーだったが、所属していた陸上部の
監督とそりが合わず、問題を起こす。
●キング(坂口洋平・サカグチヨウヘイ)
社会学部4年生。クイズ番組が大好きで、知識は多才。
高校時代はサッカー部に所属していた。
●ニコチャン(平田彰宏・ヒラタアキヒロ)
理工学部3年生。ヘビースモーカー。
あだ名の「ニコチャン」はニコチンにちなんだもの。
ハイジよりも1学年下だが2年間浪人をして入学、
その後も取得単位不足で2年留年している。
●ユキ(岩倉雪彦・イワクラユキヒコ)
法学部4年生。3年の時、司法試験に合格した秀才。
高校時代は剣道部に所属していた。
●神童(杉山高志・スギヤマタカシ)
商学部3年生。紳士的で物静か。
人口の少ない田舎では何をやっても一番だったこと
から「神童」というあだ名がついた。
●ジョージ(城次郎・ジョウジロウ)
1年生。無邪気な性格である。
高校時代はサッカー部に所属していた。
●ジョータ(城太郎・ジョウタロウ)
1年生。ジョージの双子の兄。
ジョージと同じく高校時代はサッカー部に所属。
●ムサ(ムサ・カマラ)
理工学部2年生。流暢な日本語を操る黒人留学生。
ただし国費留学生であり、陸上経験はない。
●王子(柏崎茜・カシワザキアカネ)
文学部2年生。漫画オタクで、部屋は漫画だらけ。
大学内では漫画研究会に入部している。
メンバーの中では一番足が遅く、運動神経も鈍い。
端整な顔立ちをしていることから「王子」と呼ばれる。
と、半分は運動部に適さないだろ!というメンバー。
当然、ハイジの「箱根を目指す」という提案にも
最初はみんなが賛同しているわけではなかったんです。
でも9人それぞれがハイジに胃袋や弱みを握られていて、
しぶしぶ走ることに。
いきなりみんながやる気になる訳じゃなく、少しずつ
自分なりの目標や走る意味を見出していく様子が丁寧に
描かれているので、みんなが必死に走る様に感動し、
また感情移入出来るんですね。
これを言うとネタバレといえばネタバレなのかな、
でもこの本の厚さで箱根に行けないというのも
おかしな話なので、ここは言ってしまいますが、
箱根駅伝には出場出来ます。
ずっとカケル目線で書かれていたのが、箱根駅伝本番
では、走者順に10人それぞれの目線で書かれます。
それぞれの過去や抱える事情、思いが初めてよくわかり、
物語の後半は特に面白いです。
特に、セットで語られる事がほとんどだった双子の城兄弟
のそれぞれの気持ちがわかったことがよかったかな。
神童やユキもよかった。
駅伝は、襷をつないでチームで走るものだけど、走る時は
ひとりなんですよね。
走っている時の苦しみも、逆に風を切る心地よさも、
本人だけのもの。
自分ひとりでひたすら前へ走らなきゃいけない。
他者との戦いのようで、自分との戦いなのだな、と。
それは生きることとも同じで。
走ることに答えがないように、生きることそのものにも
答えはない。
ちょっとくらい不格好でも、周りになんやかんや言われても、
こうやって何かを目指してひたすら突き進むっていうことは
素晴らしい。
きっと、この子たちにとって、必死に走り抜いた日々が
今後の人生での糧となり光となるんだろうな。
来年のお正月の箱根駅伝を観るのが、俄然楽しみになりました!
少し長いですが、スポーツや駅伝に興味がなくても、
きっと楽しめるし、考えさせられるし、感動すると思います。
興味を持たれたらぜひ(^^)