新派刑法学と優生思想 | 一秒前の私 一秒後の私 そして今の私

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勝手な意見を書いていきたいです

最近、自分の人生は

リアリズムと、非正規雇用契約の親和性を探す旅だと

感じるようになりました

新派刑法学の 

 

犯罪者の特徴は隔世遺伝により受け継がれるという生来的犯罪者説と

 

優生思想の考え方

 

何が違うんだ?

 

自然選択を人為的に行い人類の進歩を促そうという発想から、19世紀の終わりに優生思想は生まれた。

 

そして、「偶然と必然」は、今でも 生命科学を専攻する学生によく読まれている本である。著者のジャック・モノーは、ノーベル賞受賞分子生物学者であり、パスツール研究所長も務めている。科 学者の立場から、生気説や物活説を退け、理性中心主義や科学万能主義ともいうべき立場を明確に示している。

 

本書の結びはこう書かれている。

 

つまり、宇宙にはそもそも目的も神も存在しておらず、その事実を認めることにより人類は自らの未来を切りひらく英知と勇気を持てるようになると、ジャック・モノーは主張しているのだ。

 

では、単純な質問である。科学者は唯物論者であろうか。「偶然と必然」がまだ生物学や医学を志す学生の間で人気を誇っているのであるから、科学者も唯物論 に傾斜していることはまちがいなさそうである。

 

「宇宙にはそもそも目的も神も存在しておらず、それを 認めることにより人類は自らの未来を切りひらく英知と勇気を持てるようになる」と楽観的に述べられる状況に人類は生きていない。抑圧されていた自己や民族 や国家や文明のアイデンティティーが過去から蘇ってきているし、地球規模の環境破壊は人類を生存の危機に陥れている。科学的視点で事物を解き、その上に新 しい倫理を構築することは出来ないのである。人間は伝統や文化から完全に自由になれない。人間は、ジャック・モノーが唱えるように「理性的存在」ではない のである。彼には悪いけれど。