自然科学によって
抽象的に本質を知ると言う
人間の哲学の抽象性と
抽象から導き出される
本質を否定しようとした
そして、マルクスは
自然のあるがまま
事実だけを信じようとした
しかしそれは、本質と言う言葉でしか
表現できない事実も
持ち合わせたのが
マルクスの自然観であった
人間の頭で考えると言う
抽象や知識、抽象から導き出される本質を嫌い
それ故に科学を否定する故に
新しい事実を見つける科学を創出しようとした
感性や、事実を信じるから
自然観と言うべきかもしれない
抽象は頭で考えることだから
知識は一切を否定される
存在なのである
マルクスの批判的唯物論と「単一な科学」
マルクスが『草稿』より少し前に執筆したノートでは、新たな発想を表現するための苦闘が一層ありありとわかる。彼は「人間たち、抽象ではなく現実的な、生きている特定の個人たちが、この本質である(sind)。彼らが存在する方式(Wie sie sind)が、その本質である」(強調はマルクス)と、Sein(英語のbe)動詞とWie(how)を強調する方式を選んだ 。 K. Marx, Auszüge aus James Mills Buch ‘Elemens d’economie politique’, Werke, Ergänzungsbande 1, 451頁。 その上で、人間の自然的本質、あるいは個別性が対象との関係を通じてこそ発現される、という主張につづく。