ICF-5500Aの修理 | じんけいの修理日記

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今回届いたICF-5500、5500Aのうち、程度の良さそうな個体から修理することに。まずは5500Aの一台目と2台目。症状は一台目はアンテナがポップアップしない、音声が歪むというのが主な不具合点。二台目はうまく受信しない、フィルムダイアルが大幅にずれている、タイマーが作動しないといったところ。写真は一台目の5500A。

 

シャーシーを取り出したところです。信号を当たってみると、どうも出力段のプッシュプルのトランジスタの片方が壊れているようです。

 

矢印で示すトランジスタが壊れていました(B-E間がショートしていました)。

 

交換のため、取り外したトランジスタです。ICF-5500Aの出力段の回路は5500とは全く別物(使っているトランジスタは同じですが)です。回路構成のせいなのか、5500Aは出力トランジスタが壊れることが多いように思います(一方、5500はIC: CX-025が壊れることがおおい)。

 

アンテナがポップアップしない原因は、伸びたアンテナをもとに戻す際、斜め方向に押し下げたのが原因と思われます。再度アンテナを引き延ばし(かなりの力が要ります)、まっすぐに押し下げたらうまく収納でき、ポップアップも可能になりました。

2台目に関しては、タイマーは分解、クリーニングしたところまともに動作するようになりました。受信できなかった原因はバンド切り替えスイッチの半田クラックでした。スイッチを基板に取り付けるための筐体の足(四方に合計4本ある)をジャンパー線代わりとしても使用しているため、この足の部分にクラックが入るとアースが浮いてしまう箇所が生じ、それが原因で受信できなくなっていました。とりあえず2台は修理完了。