たぬきちのブログ

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「新聞は読んだ方が良い。」

インターネット隆盛の昨今でも今なお唱えられている言葉だ。

日本新聞協会によると、2009年から2019年の10年間で12,000,000部以上発行部数が減ってしまったワケだが・・・。

各社インターネット上でも公開しているが、ネット(アプリ上)での契約者はどうなっているんだろうか。

 

さて、本書は2006年に池上さんが執筆した書籍だからすでに14年も前の著作物になる。

とはいえ、新聞自体は今なお存在しているし、記者が取材して記事にして購読者に届けているという構図は変わらない。

知らないところで、記者の力は落ちているかもしれないが・・・。

 

ほんとこの5月は日本語の言葉の奥深さ・難しさに気づかされる1年になった。

この書籍もそれを裏付ける物だった。

 

「新聞に書いてないことを読め」と就活しているときに聞いた。

理解はしていたが、実際にはできなくて、どうするんだろう??ともう早10年も考え続けていた。

それがこの本を読んで、

①新聞社がどの立場に立って物事を伝えているのか

 同じ8月期の数字が前年同期比か、前月同期比化で表現が変わること

②記事の表現

 「特捜部の調べでわかった」/「特捜部も把握している模様」で事情が異なる

 「一両日中にも」⇨「きょうにも」

 「申告漏れ」⇨「脱税」のニュアンスと「申告漏れ」のニュアンスがある

 「いずれにしても」⇨記者に記事をまとめ切る能力がない(なるほど・・)

 「不透明な取引」/「証取法抵触の疑い」/「証取法違反の疑い」⇨後者の方がどの条文の違反があるかまで把握している

③新聞の読み比べの必要性

 よく右だ左だとはいうが、上記の観点からもどう情報を切り取っているかでニュアンスが大きく異なるかを実感。

 普段は読まない会社の新聞を手に取ることの重要性を改めて実感した。

 

1日ちょっとで読み切ったが、

これは自分の子供にも(いたら)伝えたい本。

新聞の読み方ってわかるようでわからない。読んだだけで頑張った!知識を得た!と思ってしまうが、

大事なことは理解した上で、自分で考察することだ。

 

とはいえ、なかなかその方法がわからないこともまた事実。

自分も含め、そうした人にとっては大変勉強になる、良書だと思った。

 

早速新聞の文言に注視して読もうと思っている。

「村上ワールド」とはよく言ったものだ。

 

村上春樹が書き上げる世界観は

他の人にはマネができないような繊細な言葉の選択と、

しつこいくらい巧みに繰り返される婉曲的な表現で成り立っていると僕は考える。

しかし、それらの基盤となっているのは村上春樹が持つ強大な言葉の力だと思う。

 

そんな表現の方法あるか!?

そんなまわりくどい説明あるか!?

と言う箇所でほとんど全て構成されている。いちいちツッコんでいたら、村上春樹は読めない。

 

例えば

隠し事を秘めたまま死に向かう人がいる描写では、

「心の奥には頑丈な金庫みたいなものがあって、そこにはいくつかの秘密みたいなモノが納められている。

 彼はその金庫に鍵をかけ、その鍵を捨てるか、あるいはどこかに隠すかしてしまったんだ・・・(略)」

となる。

 

ただ、どんな表現であっても素直な気持ちで、その世界観を受け入れると、

本の世界にいつの間にか埋没していく。

 

今回、文庫版4冊を読み切るのに約1週間かかったが、ラスト2冊は1日で読み切った。

僕の村上春樹あるあるだ。

最初世界に慣れるまでは時間がかかるが、いったん世界に馴染んでしまえば夢中になってしまう。

きっと春樹だったら、これを

「1960年代の一斉を風靡したが今ではくたびれてしまった車がびっくりしないよう、

 ゆっくりゆっくりアクセルを踏むように・・・」

とでも書くのではないだろうか。

それを踏まえて言うと、村上春樹ほど語彙力に秀でた人はいないのではないか。と今回思うようになった。

これまでは不思議な世界観に魅了され、独特な読後感を味わっていたが、

今回は本気で彼の語彙力にリスペクトした。

 

また、春樹は語彙力の他

文学・宗教・音楽・芸術・歴史など幅広く多岐に通じている。

むしろ通じてなければ、毎度毎度これらの作品は作れない。それくらい、造詣が深い。

そうした複合的な要素が絡み絡み合ってまるで「エヴァンゲリオン」のような独特で重層的な世界観が生まれるのだと実感した。

 

ちょこちょこ性描写も出てくるが

春樹の世界観、特に終盤は、精神的繋がりや精神的な側面が非常に大きくなっていく。

そのため、その対局にある身体的な繋がり、そしてその代表とでも言えるような性交を挿入することで

より一層小説に深みが生まれる構成になるんだと考えている。

 

今回の主人公には名前が出てこない。登場人物は

   嫁  :柚(ユズ)

キーパーソン:免色渉

友  達:雨田政彦

政彦の父:雨田具彦

ほかに、騎士団長・白いフォレスターの男・秋川まりえ

など

 

物語の最初から最後まで重要人物となった免色渉。

要所要所で出てくること、やることはもちろん、

ラストの精神世界は、色がない世界で、主人公は川沿いを歩き、そして川を渡る。

川の水を飲んだことが重要な要素になる。

また、免色渉が勝手に話した左利きという事実が、ここではキーになった。

主人公にとって免色渉とは何者だったのだろう。

「人生はこうした何気ない隣人・知人によって大きな転換をもたらされることもある」とはいえるかもしれない。

 

男性と女性の繋がりは、とても強固なようでとても脆い。

今回もまた考えさせられる。

ただ、今回の小説でいうと

2人の結末がハッピーエンドに終わったこと、これがとても救いだった。

 

離婚の状況を機に東北・北海道を旅し、

小田原の山頂にある一軒家で日々を過ごす画家の

不思議な体験のお話。

 

リアルなファンタジー。僕はこんな世界観が好きだ。

こんな世界観を共有できる人に出会いたい。

そう思った2020年の5月某日だった。

 

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前回のブログで書いた「夜のピクニック」
残念ながら大阪に引っ越してくる際に売ってしまったようだ。

ここにしか本を置いてない!というカラーボックスに置いてなく、

長崎⇨福岡に移動する際には一緒に持って行ったハズだったのにと、泣く泣く読むのを諦めた。

 

さて、ここで橋下徹さんの本を読むことになった。

コロナ禍で政治の在り方への疑問が膨れ上がる昨今である。

自粛ムードが続くGWのある日、家にいるのが辛くなって少し外に出た時、

たまたま開いていた古本屋さんを見つけてしまった。

見ると2018年9月の出版なので、まだ読めるだろうと思い購入に至った。

 

読む前にまず意識した点が次のようなところだ。

1)橋下さんが(個人的に大嫌いだろうと思っていた)朝日新聞関連の朝日新書で出版していること。

2)良くも悪くも多いに政治の舞台で話題をさらったこと

3)吉村大阪府知事のリーダーシップもあり、「維新の党」に注目が集まっていること

購入金額は220円。購入を即決した。

 

1日で読み終えるかと思うくらいの文量だったが、実際には2日で読み終えた。

ただ、それは時間の都合上で、本自体には猛烈にハマった。

買って、読んで、とても良かったと思う。むしろ中古で買ってごめんなさいと思ったほど中身が濃かった。

「政権奪取論」という大層な名前と橋下さんのイメージから、どんなぶっ飛んだ奇策が書かれているのか!?と想像していたが、

何を隠そう、正々堂々とした強い野党の作り方と組織論(組織マネジメント)について正面から熱い思いを込めて述べられていた。

また、世間一般のイメージとは違い、橋下さんがいかに組織のあり方とコントロールに力を注いでいたか、

そしてルールを大事にしていたかもわかった。

例えば

朝鮮学校への予算を打ち切ったことも、ルールに基づき、朝鮮学校との折衝の上での打ち切りだったことや、

都構想反対派の副市長の抜擢など。

様々な分析班や橋下さんと行政との橋渡し役をつくり、スムーズな行政を目指したことも目から鱗の話だった。

 

書籍全体をとおして、具体的な事例を踏まえて書いていることもとても理解しやすかった。

例えば上記組織論について、自民党の組織マネジメントをベタ褒めしていた。

1、考えの違う人が幅広く混在しているにも、しかし重要な時には必ず一枚岩になる度量の大きさ

2、野党の考えをさりげなく取り入れ、政策に反映させていること(確かに・・・)

3、安倍さん他、菅さん・麻生さん・二階さんなど抑える人が抑えていること(要職に置いていること)

4、全国から地域末端までのネットワーク

・・・・・・などなど数限りない。

確かにこれらをあげられると、現在の野党に対抗する術も、盤石な組織もないように感じる。

(盤石な組織という点では、公明党と共産党が当てはまるかもしれないが、

 自民党並みに無党派層の支持を集められる強い党はないと考える)

 

こうした自民党の組織の体勢を理解した上で、

強い野党をどう作るか、どう国民に根付かせていくかという橋下さんの視点はとても興味深く、理解できることが非常に多かった。

「強い国政政党を作るには、地方で実績を詰むことが重要だ。」

確かにそうだ。実績がなければ有権者は判断ができない。

国と地方では政治と行政のあり方はまた違うが、行政を導いた経験がないのに急に政権が担えるかというとそうではないと思う。

実際に維新にはトンデモ議員だなと思う人がいる(た?)が、

今、大阪に住んでみて大阪の維新はしっかりしていると感じることもある。

 

非常に簡潔にまとめてしまってはいるが、本書籍を通じて、

橋下さんが大変勉強家で、知識量がものすごく豊富なことがとても伝わってきた。

相当頭の中に知識が詰まっていることが、文章から読み解けた。

また、大変勉強になったことからも1回200万円(と言われている)講演を聞くより、本書を読むことができて、遥かにコスパが良いと思った。並々ならぬ熱量を本書から感じたので、講演を聞いたのと同じような読後感もあった。

 

朝日新書から出したことになんの狙いがあったかはついぞわからなかったが、政治のとりわけ野党について深く考察することができた。

 

ただ、あえて1つだけここで残しておきたいことがある。

橋下さんは冒頭、安倍自民党の方向性には概ね賛成だと述べている。

そして、無党派層を取り込み、強い野党をつくるためには、

現在の政権とは真逆のことを強くPRして有権者の心を掴む必要があると説く。

 

さて、仮にいま橋下さんが本当に国政に帰ってくるとしたら

強い野党を目指し、政権奪取を目指すのだろうか、

その際、概ね賛成の現政権に対して、橋下さんはどうした点を対抗軸に打ち出し、選挙の争点にするのか気になった。

 

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