今日は1ヶ月毎のクリニックの日でした。
往きは相変わらず大型バスに乗客は僕一人、
今に廃路線になるのではないかなあ・・・
帰りは別な路線で帰りました。
こちらはけっこう混んでいるのです。
途中、昔懐かしい和菓子店が目に入りました。
僕の住まいから言えば隣町です。
昔、僕の実家の町(今住んでいる町でもある)は、
ほんと田舎町でした。
たとえば1960年頃、1960年と言えば僕は10才、年末近くに11才で、まだ小学生。
その頃と現在とでは、風景がまるで違います。
実家から南に数分歩けば海、また松の木が茂る丘の上に神社がありました。
北に数分歩けば、畑と田んぼばかりです。
せせらぎのような小川では、水遊びをしました。
さらに少し歩けば、小高い丘の森があり丘の上は神社で鬱蒼と茂る樹木で昼間でも薄暗い、そんな風景の町でした。
日々の買い物は、「銀座通り」の小売商店、服は肌着と靴下、ワイシャツくらいまでは、
町に1軒だけあった店で買っていましたが、
上着とかコート、スカート、ズボンとなると、千葉駅周辺にあったデパート(デパートと言っても今の感覚で言ったら大型スーパーレベル)まで買いに行くのでした。
上の「銀座通り」には駄菓子や煎餅などを売っているお菓子屋はありましたが、和菓子店はありませんでした。
和菓子は、隣町にある近辺では老舗と言われていた和菓子店まで買いに行くのです。
ときどき、母と一緒に行きました、子供の足で30分近く歩くのですがわくわくした記憶があります。美味しい和菓子なんてめったに食べませんでしたから。
その和菓子店の前を今日の帰り道のバスの窓から見たのです。
子どもの頃の記憶では大きく立派な店構えで客が大勢いた、そんな記憶なのですが、
今日見たその和菓子店は、ちょっと小ぎれいだけど普通にある商店、客もいなかった。
でもきっと、店構えは昔のままなんだろうなあ、昔は立派に見えたんだよな、きっと。
昔は、隣町の方が実家の町よりも洒落ていたのです、いろんな店があったし。
今は逆です。
隣町は廃れてしまい、我が町はマンションだらけの町となり、海は何キロも埋立てられて突然に「都会」が出現しました。
1軒の和菓子店を目にしたことから、いろんな思い出が蘇りました。
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空も大好きだけれど、樹々の緑、幹、枝も好きなのです。