先日、初めて坂井希久子の小説を読むということを書きました。

 

あのあと、読み耽り、翌日には読み終わりました。

 

昔は、図書館で妻のカードも使って、2週間に10冊借りていましたが、

最近では、このスピードは珍しいことです。

 

要するにものすごくおもしろかったということです。

 

 

 

上のあらすじに書いてあるように、

ちょっと困った女子高生の次女、これまたいろんな理由から引きこもりになってしまいBL小説を書いたりしている長女、熟女キャバクラで夜バイトをしている母親、社内不倫後、妻から見放されている父親、母親の母・・・

みんなが不器用で家族バラバラの日々での不満や悩みや本音、それぞれの思いを一話づつまとめつつ、偶然がもたらした長女の恋愛、そして・・・・・(ここは書かないでおきます)によって、家族がひとつになるであろうという温かい思いで終わる物語。

 

坂井希久子さんは、同志社女子大学日本文学科卒で、現在40才。

31才のとき、「オール読物新人賞」を受賞したが、そのときは風俗のSM女王をやっていたという異色の人物。

 

この『ただいまが、聞きたくて』の出だしの1行目は、

「えっ!」と思うような言葉で始まる。

 

この「えっ!」という思いからは、予想もしない展開で進む。

独特な温かさを感じます。

 

僕の推測だけど、彼女は近いうちに直木賞をとると思う、たぶん・・・いや絶対かな。