ウルコは、隣にトルオが寝ているうえに、身に何もつけていないことに気づきびっくりした。

「ウルコさん酔っぱらっちゃって、ぐにゃぐにゃでどうしようもなくて、俺の部屋に連れて来たんですよ。俺のベッドに寝かせてあげたんだけど・・・」

「ウルコさんを抱いて来て身体の柔らかさを感じたり、乱れたワンピース姿見たり・・・俺、前からウルコさんのこと好きだったけど人妻だし・・・でも、俺も男だから、もうどうしようもなくて、眠っているウルコさんを・・・ごめんね」

ウルコは、なんとはなしの記憶とともに、しばらく茫然としたが、いいや、もう済んでしまったことだし、こうなったのも自分がきっかけをつくったんだから、もういいやと思った。

トルオに対して、前から悪い気持ちは持っていなかったし、こうなるのも自然な流れの中の出来事だと思うことにした。



 「いいわ、気にしないで。私、愚痴がすごかったでしょ?恥ずかしいわ。それにこの格好も恥ずかしい」

「愚痴は仕方ないですよ。誰でも嫌なことはある、吐き出さないと」

トルオは、”この格好が恥ずかしい”ということについては触れず、ウルコの方を向いて半身を起こし腕をウルコの頭の下に入れて、優しく包むようにキスしてきた。

ごく、自然な感じで、ウルコは受け入れた。



 今まで、ウルコは弱みを見せるのが嫌なので、人に愚痴を聞かせたことはなかった。

ここしばらくの夫との関係は、よほどのショックだったのだ。

酔っぱらって、延々と同じことをトルオに繰り返ししゃべっていた記憶が、おぼろげにある。

トルオは、嫌がらず話を聞いてくれて、すべて自分に同意してくれた。

ウルコは、嬉しかった。

そんな気持ちになったのは、初めてのことだった。

それは、これまでは常に自分が上位での立場でのつきあいだったからである。

今、トルオに感じているものは、それとは異なる感覚のものだった。



 永いディープキスのあと、トルオはずり下がり唇を胸に下ろしてきた。

ウルコは、されるがまま、乳首を吸われ、舌で転がされていた。

そして、トルオの手は下の方へ伸びてきた。

されるがまま、流れのまま、ウルコは受け入れていく。

ベッドの脇のチェアー、座るところにウルコの下着が、背にはワンピーウがふんわりと掛けられていた。