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光村図書出版株式会社からのお知らせです。

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75名の作家による珠玉の名文を精選2022年の想いを綴ったエッセイのアンソロジー『ベスト・エッセイ2023』6月26日(月)発売!

 
 
小・中・高等学校向けの教科書を発行する光村図書出版株式会社(以下、光村図書)は、日本文藝家協会より委託を受け、書籍『ベスト・エッセイ2023』を6月26日に発売しました。
『ベスト・エッセイ』は、毎年、新聞・雑誌などに発表された数多くのエッセイの中から心に響く名文を精選し、まとめあげた年刊アンソロジーです。

2022年は、世界がまだ新型コロナによる混乱から抜け出せない中、ロシアがウクライナ侵攻を開始し、歴史的なインフレが世界経済を襲いました。日本においても物価高や円安の影響を受け、人々の生活が以前より厳しくなりました。
そのような中でも、ささやかな楽しみや喜びの再発見、心を優しく癒やしてくれた思いがけない出来事がありました。また、思わず頭を抱えたくなるような痛恨の大失敗や、心震えるあの人の逝去のニュースも。
それらのトピックを多彩な作家、書き手たちがさまざまな切り口でエッセイという小品にまとめ上げました。75篇のエッセイたちとの素敵な出会いを、ぜひお楽しみください。
 

■編纂委員からのメッセージ

ああしておけばよかった、と悔やむにも、こうしていこう、と前を向くにも、それを人に伝えるためには、言葉が必要です。

この本には、ささやかで、見過ごしそうな言葉の標が並んでいます。

目を凝らし、耳を傾けてください。

繰り返される新鮮な「いま」の力に、あらためて驚かされることでしょう。       ――本書編纂委員 堀江敏幸

 

■カバー画

新進イラストレーター「aka」によるカバー画は、夕焼けの街並みを背景に、決意を内に秘めた女性の横顔が目を惹きます。

イラストの背景の鮮やかな赤色が、今までの『ベスト・エッセイ』にはなかった新たな印象を与えてくれました。

  •  編纂委員

角田光代、林真理子、藤沢周、堀江敏幸、町田康、三浦しをん

 

  • 収録作品著者(全75名)

赤木明登(塗師)/ 阿川佐和子(作家)/ 秋田麻早子(美術史家)/ 浅田次郎(小説家)/

荒俣 宏(作家・京都国際マンガミュージアム館長)/ 石田夏穂(作家)/ 磯野真穂(人類学者)/

稲垣栄洋(農学博士・植物学者)/ 今井真実(料理家)/上田岳弘(作家)/

内澤旬子(ルポライター・イラストレーター)/ 内田春菊(漫画家)/ 大辻隆弘(歌人)/ 小川 哲(作家)/

奥泉 光(小説家)/ 角田光代(作家)/ 鎌田裕樹(農家見習い・文筆家)/ 川添 愛(言語学者)/

神林長平(作家)/ 岸本佐知子(翻訳家)/ きたやまおさむ(精神科医・作詞家)/ 桐野夏生(小説家)/

鯨庭(漫画家)/ 久栖博季(作家)/ 黒井千次(作家)/ 小池昌代(詩人・作家)/ 小池真理子(作家)/

郷原 宏(文芸評論家・詩人)/ 佐伯一麦(作家)/ 酒井順子(エッセイスト)/ 佐藤利明(娯楽映画研究家)/

佐藤洋二郎(小説家)/ 沢木耕太郎(小説家)/ 沢野ひとし(イラストレーター・エッセイスト)/

茂山千之丞(大蔵流狂言師)/ 篠 弘(歌人)/ 柴田一成(同志社大学特別客員教授)/ 杉本昌隆(将棋棋士)/

鈴木伸一(アニメーション作家)/ 須藤一成(動物写真家)/ 青来有一(作家)/ 関田育子(劇作家・演出家)/

大道珠貴(作家)/ 高田 郁(作家)/ 武田砂鉄(ライター)/ 田中慎弥(小説家)/

中山祐次郎(外科医・小説家)/ 七尾旅人(シンガーソングライター)/ 乗代雄介(作家)/ 服部文祥(登山家)/

林真理子(作家)/ 平岡直子(歌人)/ 平松洋子(エッセイスト)/ 藤沢 周(作家)/ 藤原智美(作家)/

藤原麻里菜(発明家・ユーチューバー・映像作家)/ 古川真人(作家)/

ブレイディみかこ(ライター・コラムニスト)/ 細川護熙(政治家・陶芸家・茶人)/ 細馬宏通(行動学者)/

穂村 弘(歌人)/ 堀江敏幸(作家)/ 本田秀夫(医学者・精神科医)/ 町田 康(作家)/

松尾スズキ(作家・演出家・俳優)/ 三浦しをん(作家)/ 三崎亜記(小説家)/

宮田珠己(旅行エッセイスト・小説家)/ 村田あやこ(路上園芸鑑賞家)/ 村田喜代子(小説家)/

森田真生(独立研究者)/ 山内マリコ(小説家)/ 柚木麻子(作家)/ 夢枕 獏(作家)/ 綿矢りさ(小説家)

 

  • 表紙イラストレーター

aka

2018年に多摩美術大学グラフィックデザイン学科卒業。書籍、広告などを中心にイラストレーションを提供。2017年に『第17回グラフィック1_WALL』にて審査員奨励(白根ゆたんぽ氏・選)を受賞。

 

  • 多彩な作品群の中から、内容を一部ご紹介

「粉モノ・ダイバーシティ」(三崎亜記)

 たこ焼き、たい焼き、お好み焼き…。それぞれに違った魅力をもつ粉モノの屋台は、まさに「粉モノ・ダイバーシティ」!

 

「オヤジギャグの道理」(三浦しをん)

 人はなぜオヤジギャグを言ってしまうのか? 三十歳ぐらいからこの問題について考えてきたという、筆者が出した結論とは…。

 

「心に残る 猪木の言葉」(川添愛)

 昨年惜しくも亡くなられたアントニオ猪木さん。今こそ「声に出して言いたい猪木語」を振り返ります。

 

「走る棋士」(杉本昌隆)

 筆者は、ご存じ藤井聡太七冠の師匠。「棋士が走る」のは、いったいどんな時…?

 

「栗」(岸本佐知子)

 秋の味覚の一つ、栗。しかし、あのイガイガは何だ。過去にどんな辛いことがあったら、あんなに過剰防衛の生き方になってしまうのか…。

 

「母校へ、ただいま!」(林真理子)

 母校の理事長として、日々奔走中の林さん。多忙にもかかわらず、学生たちと積極的に交流しようとする林さんの心意気には頭が下がります。

 

  • 担当編集者より

 平成元年から毎年1冊刊行されてきた『ベスト・エッセイ』。新しい時代に入るとすぐに、世界は未曾有のウイルス禍に見舞われ、それを反映してか、令和に入ってからの『ベスト・エッセイ』には、やはりコロナにまつわるエピソードが多かったという印象があります。『2023』ではいよいよウィズコロナに方向転換、エッセイの話題も以前のように多岐にわたってきました。各巻を読み比べていただき、時代の雰囲気を味わっていただくのも、年刊アンソロジーとしての魅力の一つといえるでしょう。

 ちなみに、読者の方からはいつも「書かれた方への共感があるし、これまで知らなかった一面を見ることになる。」「雑学的エピソードが詰まっていて、新知見の宝庫でもある。」といった声を多くいただきます。最近では、「文章と文体と構成の研究素材としてもフル活用可能です。」というご感想もいただきました。編集者でも思いも寄らなかった『ベスト・エッセイ』の活用方法にびっくりです!(笑) 

 バラエティに富んだエッセイを通じて、ぜひたくさんの出会いを楽しんでみてください。

 

  • 書籍概要

タイトル:ベスト・エッセイ2023

編者:日本文藝家協会

ISBN:978-4-8138-0438-3

定価:2,200円(税込)

仕様:四六判(194mm×136mm)/ 312ページ

発行:光村図書出版

発売日:2023年6月26日