「キヤコン2024タイトル(お題)」についての解説 そのⅡ | KIYA HOBBY 模型担当Gのブログ

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戦車模型コンテストでお馴染のキヤホビーに入荷するスケールプラモデルの新製品、おすすめ品を中心にプラモデルの世界を紹介します。

さて、キヤコンお題の「北アフリカのトローペン」に続き、

 

 

「ロシアのトローペン」

ロシアでトローペン(熱帯用迷彩)とは、これいかに???

 

 

えっ!!東部戦線でも「トローペン」●

 

 戦況の変化により「トローペン」塗装が施された車両や兵器が、少しずつ東部戦線でも使われていたが、甚大な車両の損失などにより、アフリカ用の車両や兵器も数多く東部戦線にも投入され「トローペン」塗装が拡大しました。 送られた「トローペン」塗装はロシア戦線でも有効でした。そのため数多くの「トローペン」戦車が東部戦線にも存在し、部隊側からも『トローペン』塗

装の戦車が要求されていたことが当時の戦時日報などから分かっています。

 

 1942年になると新型の戦車、突撃砲、対戦車自走砲などの多くが、配備先戦線に関係なく、工場出荷時にジャーマングレーではなくトローペンカラーで塗装され、そのまま東部戦線へも送られていました

  しかし一方で、規定上1942年の東部戦線標準色は依然として『ジャーマングレー』でした。長砲身Ⅳ号戦車など新型車両は「トローペン」で送られていましたが、ジャーマングレーで塗りなおす部隊や、迷彩する部隊もありました。(タミヤから発売になる限定版の「Ⅳ号戦車G初期型ロシア戦線」はこれですね。)

 

 

 このころ東部戦線では、迷彩効果に着目してトローペンを求める流れと、規定に忠実にジャーマングレーを守ろうとする流れが両方あり、その結果、いろいろな迷彩が生まれることになったのです。

 

 

 

 

●後の「ダークイエロー迷彩」導入につながった?!●

 

 ドイツ陸軍はこの後、1943年2月に全戦線で使う同じ迷彩パターンに統一します。これが「ダークイエロー」「ダークグリーン」「レッドブラウン」の3色迷彩。

「ジャーマングレー」と「ダークイエロー」の間に「トローペン1,2」という正式な色がアフリカに限らず使われていたのですね。 

 

さて、どんな車両がそうなのか?? タミヤやドラゴンのⅣ号G初期型以外に何が、キットを例に次回ブログに掲載します。

 

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*写真は土居雅博氏製作のⅣ号戦車G初期型東部戦線仕様第14機甲師団412号車

 

さて、もうドイツ戦車は作りつくしたよ、という貴方!!今、貴方が持っている知識を使ってもう一度作りたくなったのでは??? もう一度、写真や資料をみて作るのはいかがでしょう!! 今回のキヤコンは、こんなことにもこだわった作品を待ってますよ。