浮気調査、企業のトラブル調査で日々全国を飛び回っている探偵、「後藤啓佑のトラブル対策相談所~探偵の視点~」ブログにお越しいただきありがとうございます!!
「隣人夫婦が攻撃を仕掛けてきます」
盗聴発見の調査では、よくある相談です。
先日も70代女性からこのような相談がありました。
詳しい内容としては、
ある日、隣に住んでいる夫婦が自宅の庭に妙な機械を設置した。
その機械が設置されてから、
相談者の家に電波が届くようになり、体調が悪化してしまった。
さらに、その夫婦は一日中相談者の家を見張っており、
家に傷をつけたりしてくる。
これをなんとかしてほしい。という相談です。
しかし、他人を呼んだ日はその夫婦の張り込みは行われず、
電波も止まってしまう。だから対策のしようが無い。
よくある統合失調症の方の相談です。
こういった場合は、なんとかその方の子供と連絡を取り、
病院に行かせたりその後の面倒をお願いしたりして場は収まります。
しかし、先日ある本を読んでいた時に、
こんな文章が目に入ってきました。
「ユングは、統合失調症患者の支離滅裂な言動や妄想にも、
その人なりの理由やメッセージが隠されており、それが表れているのだという考え方を打ち立てました。
その上でユングは、ユングは統合失調症の患者に見られる妄想の解釈に努めました。」
「統合失調症の女性は、「私はソクラテスの代理だ」とも言いました。
これについて他の医師は誇大妄想であるとしましたが、ユングは違いました。
古代ギリシアの哲学者ソクラテスが民衆に不当に告発された歴史的事実から、
女性が「自分は医師によって施設や病院に入れられている。
これはソクラテスのように不当に告発されているようなものだ。だから助けて欲しい」
というメッセージであることを発見しました。」
そう、僕は精神病と決めつけ、そこにあるはずのメッセージを見逃して、
無条件で病院にパスしていたのです。
たとえケアしようが料金が発生する案件でもないので、ビジネス的にはそれが正解だとは思いますが、
洞察力を磨けるチャンスを今までいくつも逃してきたことに少しショックを受けました。
「精神病の人が言う言葉に意味はない」という高圧な考え方が、
相手にも自分にもチャンスを逃していた。
今回は統合失調症という極端な例でしたが、
病気などではなくとも相手の状態や地位で「こういう考え方の方向性なんだろう」という先入観を持つことは非情に危険だと感じました。
相手の言葉から、しっかりとメッセージを受け取る。
それはおそらく対人関係をよりよく円滑にしていく為には重要なこと。
次回、今回のような案件がきたら、その言葉にあるメッセージを受け取れるよう精進してみます!!