浮気調査、企業のトラブル調査で日々全国を飛び回っている探偵、「後藤啓佑のトラブル対策相談所~探偵の視点~」ブログにお越しいただきありがとうございます!!
暗黙知とは、「言語化するのが難しい知」、
「コツ」や「ノウハウ」などの中でも感覚に近いもので言語化しにくいもの、という意味です。
こういった「暗黙知」はどの職業でも存在しますし、
細かく言えば人の行動全てに「言語化していない知」はあります。
そこで今回は、個人的に「探偵の暗黙知」だなと思う中で、
自分が得ることができて一番良かったと思えたものを書いてみます。
それはズバリ、
‘’トラブル解決の仕方‘’です。
一般的に、探偵の仕事は夫婦間のトラブルを解決することですが、
個人的にはそこに留まらず、「仕事以外」でも様々なトラブルを解決できるようになりました。
例えば、コミュニティでの揉め事や親戚間での揉め事。
その中で起こるトラブル解決の考え方の根本は、
全て探偵としてトラブルと向き合ってきた中で培われたものです。
その考え方を具体的に書いてみます。
まず、トラブルには3つのフェーズがあることを理解します。
トラブル前、トラブル中、トラブル後です。
探偵の仕事の中で、それぞれのフェーズの考え方を学ぶことができました。
①トラブル前
1つ目は、トラブルの予兆を察知すること。
トラブルが起きる前には、必ずどこかに火種があります。
鈍感な人はその臭いに気づきません。
探偵としてそこに気づく要素は、観察です。
人物の観察を普段から行っていれば、「いつもと異なる行動や発言」を拾うことができます。
人は、普段の暮らしの中では無意識に「パターン」に従い行動や発言します。
その人の「パターン」を観察すれば、
そこに入り混じる些細な「なにか」を察知できるようになります。
その「なにか」は、トラブルの火種となる可能性を大いに秘めているものです。
そこを逃さず、火種のうちに消化する。
それが、そもそもトラブルを起こさない秘訣です。
自分に余裕があれば、自分に降りかかるトラブルだけでなく、
自分が所属する社会やコミュニティを守ることができるでしょう。
②トラブル中
2つ目は、トラブルを解決するための方法収集と提示、実行すること。
トラブルが起きてしまった時にできることはただ一つ。
誠実に解決策を収集し、実行するのみです。
ここで大切なのは、「小利口にならないこと」です。
トラブル中は、渦中の人は正論以外は受け取りません。
小利口にならず、まっすぐと一番実現可能な解決策を実行すべきです。
誰のせいでトラブルが起きたのかは重要ではなく、
優先事項は「トラブルを解決すること」です。
自分が解決しなければならない、相手が解決するべき、ではなく、
当事者を「解決」に巻き込むのが良い手です。
それができれば、トラブルによる怒りや悲しみの矛先は中空に向かいます。
③トラブル後
3つ目は、トラブルの火種を鎮火すること。
トラブルというのは、1つ解決しても油断できないものです。
完全に火を消すまで、そのトラブルの面倒を見ておく。
一見消えたかのように見えるトラブルの火種は、
時間が経つと違う色となって別のトラブルを発火させます。
トラブル解決後は、その解決による代償やトラブルの歴程から、
新たな火種を作らないようにしておきます。
解決方法によっては後々にもっと大きなトラブルとなる可能性がある、
ということを考えておきましょう。
この3つのフェーズごとの「解決の考え方」は、
まさに探偵の暗黙知と言えるのではないでしょうか。
なかなか言語化しにくい部分ですが、浮気調査や企業調査を越えて、
生活の中でのトラブルにも当てはめることができる考え方です。
探偵の暗黙知の中でも一番実用的でもある「トラブル解決の仕方」。
参考にしてみてください。