戦時中の空襲で焼失した名古屋城の天守がコンクリートで再建され、今月で60年を迎えました
愛知県名古屋市は木造復元事業を進めていますが、「戦後復興の象徴である現天守の意義も多くの市民に知って貰いたい」と、12日から周年記念の「名古屋城秋まつり」を開きます
名古屋城は清須越しを決断した徳川家康の命によって築城され、1612（慶長17）年に旧天守が完成
1930（昭和5）年には城郭としての国宝第一号に指定されましたが、1945年5月の空襲で炎上し、戦後は石垣だけの状態が続きました。
国宝指定後の実測調査で詳細な図面や700枚に及ぶ写真が残されていた事から再建を望む名古屋市民の声が高まり、名古屋市は1955年に再建準備委員会を設立
有志による寄付金集めも活発化し、総工費6億円のうち2億円が寄付でまかなわれました。「もう二度と燃えないように」との願いが込められたコンクリート天守は1959年10月1日に完成しました
60周年事業では、12日午前9時の開場前に名古屋城正門で撮影用記念ボードの除幕式を行い、先着600人に記念品を贈呈。12、13日に飲食や雑貨など170店が集まる「ソーシャルキャッスルマーケット」が開かれる他、11月17日まで週末ごとに多彩な行事が繰り広げられます。
天守前に特設された野外会場での一夜限りのＤＪライブステージ（12日）や城好きで知られる落語家の春風亭昇太さんらによるトークショー（11月8日）などの有料イベントも
名古屋市の担当者は「祭りを通じて現天守の価値が多くの市民に伝われば」と願っています。問い合わせは、名古屋城総合事務所です
６０年前に再建された名古屋城のコンクリート天守に取り付けられる金しゃち
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